Subject   : 資本コスト(capital cost)

カテゴリー : 政治・経済


 資本コスト(capital cost)
 企業が資本を調達する際にかかるコストのこと。

 企業は債権者から融資や社債払込金などの形で負債を取り込み、株主からは増資などで株主資本を調達する。負債のコストは支払利息や発行費用など。株主資本のコストは配当や株主の期待収益率を加味したもの。資本コストはこの負債コストと株主資本コストを加重平均したもの。負債コストは利率などから明確に表れるのに対し、株主資本コストは株主の期待収益率(確定利付き証券でないために、株主が要求するプレミアムのこと)を反映しているのが特徴。一般的にいうと、仕手株は期待収益率が高く、株式市場全体と同様に動きがちな株は期待収益率が低い。資本コストも同様になる。

● 資本財(capital goods)
 富を生産するために使用される土地以外の財貨をいう。
 これに対して生産財は広い意味では土地を含み、さらに労働までを含む。資本財は人間によって生産された手段ないし中間生産物として、広義の生産財から土地と労働を除いたものである。資本財は1回限りの使用で消耗するか、長期にわたって使用されるかによって、流動資本財と固定資本財に分けられる。流動資本財は原料、材料などであり、固定資本財は機械、装置、その他の工場設備である。なお投資財は普通、資本財と同じ意味に使われている。

● 資本回転率(capital turnover)
 売上高(年換算)を資本で除した比率。
 1年間の売上高を確保するために資本をどれだけ利用したかを示す。この率は、高ければ高いほど、資本を有効に使ったことになる。使用総資本回転率、株主資本回転率、営業資本回転率などがある。鉄鋼業などの装置産業の場合、使用総資本回転率は低くなる。
 売上高(年換算)/資本(期首期末平均)×100

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