Subject   : 証券化商品

カテゴリー : 政治・経済


 証券化商品
 証券化商品は、ローンやリース、不動産など、将来一定の収益が見込める資産を裏付けとして発行される有価証券のことをいいます。これは、金融機関や企業などが保有する金銭債権や不動産などの特定の資産を切り離し、その資産が生み出すキャッシュフロー(現金収入)を裏付けに発行されるものです。具体的には、住宅ローンや商業用不動産ローン、消費者ローン、自動車ローン、クレジット債権、リース債権などを裏付け(担保)としたものがあります。

一般に証券化商品は、投資家の投資対象の一つとして、投資ポートフォリオのリスク・リターンをコントロールするための有効な手段となるだけでなく、資金を必要とする経済主体への新たな資金調達手段の提供などの形で、金融市場の効率化にも大きく寄与してきました。その一方で、原資産ポートフォリオのリスク・リターンを加工して、それらの一部または全部を投資家に移転(転換)するものであるため、その基となる原資産ポートフォリオとは異なるリスク・リターン構造を持つだけでなく、相対的に複雑な商品性を有するようになりました。

なお、証券化商品には、個別性が強い商品が多く、通常、流通市場での取引量は限られており、取引価格(時価)の評価は必ずしも容易ではありません。

● 資産担保証券(ABS)
  「アセットバック証券」や「アセット・バックト・セキュリティ」とも呼ばれ、各種資産の信用力やキャッシュフローを裏付け(担保)として発行される有価証券の総称をいう(概念的には一番広く、下記のものも含む)。

● 債務担保証券(CDO)
  「モーゲージ担保証券」や「モーゲージバック証券」とも呼ばれ、不動産担保融資の債権を裏付けとして発行される有価証券をいう。これには、住宅ローンを担保として発行される「住宅ローン担保証券(RMBS)」や商業用不動産ローンを担保として発行される「商業用不動産ローン担保証券(CMBS)」などの種類がある

● 社債担保証券(CBO)
 複数の社債を裏付け資産(担保資産)として発行される有価証券をいう。

 ⇒ デリバティブ取引(Derivatives)

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