Subject   : 銀河(galaxy)

カテゴリー  : 宇宙科学 


 銀河(galaxy)
 恒星と星間物質などからなる大集団。恒星に次ぐ宇宙の最も基本的な構造。典型的なものは、数千億個の恒星と星間物質が、直径数十万光年の範囲に密集している。

銀河の質量、大きさは様々で、形から楕円銀河、渦巻き銀河、棒渦巻き銀河、不規則銀河に分類される。これらの構造は、力学的な釣り合いの違いで理解される。太陽が属する銀河が銀河系で、渦巻き銀河の1つ。恒星やガスは円盤状に集中し、直径約10万光年の回転する銀河円盤を作る。銀河円盤の中心にはふくらみ(バルジ)があり、円盤内では、ガスや若い星が集まって渦巻き構造を作る。さらに、銀河円盤を囲んで、球状星団など古い天体が球状に広く分布(ハロー)する。質量の90%以上は、広がった暗黒物質のハローが占めていると考えられる。太陽は、銀河系の中心から約2.8万光年離れた銀河円盤内にある。

種類 メモ
渦巻銀河 円盤形をしており、中心領域に膨らみ(バルジ:bulge)を持っている。そこから渦状腕が外側に巻きついているように見える。アンドロメダ銀河M31は、これに分類される。
棒渦巻銀河 中心の膨らみから両側に星の集団が棒状に伸びている。我々の銀河系は、この棒状渦巻銀河に属している。渦巻銀河の渦状腕には、非常に明るい星と多量の星間物質が集中している。星空で目につく多くの銀河はこのタイプ
楕円銀河 最も数が多い。最も小さい銀河と最も大きい銀河はこのタイプに属している。この楕円銀河は最も古い星で構成されており、星間物質はほとんど残っていず、新しい星は生まれてこないこと。おとめ座銀河団の中心的存在であるNGC4472とNGC4482はこれに分類される。
レンズ状銀河 渦巻銀河と楕円銀河の中間。形は円盤状だが、星間ガスがほとんどないため渦巻構造が見えない。
不規則銀河 渦状でもなく楕円でもない無秩序に見える銀河。このタイプの銀河は、知られている全ての銀河の1/4を占めている。大マゼラン雲はこれに分類される。


 ○ 銀河群(galaxy cluster)
銀河が作る集団に、規模に応じて与えられた名前。銀河群は数個から数十個の銀河が作る小規模な銀河集団で、銀河系とアンドロメダ銀河を含む約30個の銀河が作る銀河群を特に局部銀河群という。河団は数百〜数千の銀河が作る集団。おとめ座銀河団が代表例。いくつかの銀河団を含む大きなスケールの銀河の集団が超銀河団。銀河系は、おとめ座銀河団を中心とするおとめ座超銀河団の周辺部にある。銀河が少ない部分は宇宙の穴(ボイド)と呼び、それを囲む超銀河団と合わせて宇宙の大規模構造と形容される。
 ⇒ 人工衛星(Artificial Satellite)

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