Subject   : 太陽

カテゴリー  : 天文・宇宙 


 太陽
 太陽は夜空に輝く星々と同じ恒星で、その周りに惑星、準惑星、小惑星、彗星などを従えて、太陽系を構成しています。直径は約140万km。地球の約109倍もあり、地球のまわりを回る月の軌道がすっぽり入る大きさです。質量は地球の33万倍、体積は130万倍ほどもあります。太陽は主に水素とヘリウムからできていて、表面の温度が約6,000度、中心部では1,500万度もの高温になっています。

 ● 太陽の構造
 地球に最も近い(平均距離1億4,960万km)恒星である太陽は、その様子が詳細に観測されています。太陽の中心には核があり、そこでは水素の核融合反応が起こっています。核の外側には放射層、さらに外側には対流層があり、核で生じたエネルギーがそれぞれ放射、対流によって表面へと運ばれています。対流層の外側は光球と呼ばれ、太陽の表面にあたります。私たちが目にしているのはこの光球です。光球の外側には太陽の大気に当たる彩層、さらに外側に皆既日食のときにのみ肉眼で見ることのできるコロナがあります。太陽の表面にはいくつかの現象を見ることができます。周りより温度が低いために黒く見える「黒点」、その周囲に見られる温度が高い領域「白斑」、太陽表面全体をおおう斑点模様である「粒状斑」などは、望遠鏡で太陽を投影する方法などで見ることができます。また、彩層での爆発現象である「フレア」や巨大なガスのアーチ「プロミネンス」、巨大なガスの柱「スピキュール」などもあり、特定の波長の光だけを通すフィルターを使うと見ることができます。

 ● 太陽が作り出す莫大なエネルギー
太陽はその中心核で、水素がヘリウムに変わる熱核融合反応を起こし、エネルギーを発生させています。その熱核融合反応では、わずか1gの水素から、石炭20tを燃やすのと同じだけのエネルギーが得られます。このエネルギーが放射層に運ばれ、その外側にある対流層を経て光球に運ばれます。さらに光球から放射によって外の空間に出て行き、私たちの地球にまで届くのです。光球から出た光が地球に届くまでには約8分間しかかかりませんが、中心核で発生したエネルギーが光球に達するまでには100万年以上もかかります。太陽はこの熱核融合反応をあと50億年以上続けるだろうと予想されています。
 ⇒ 太陽系の惑星

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]