Subject : グリシン(Gly:アミノ酢酸)
カテゴリー : 話題のことば > アミノ酸
グリシン(Gly:アミノ酢酸)
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グリシン (NH2CH2COOH) とは、アミノ酢酸のことで、人間の必須アミノ酸の中で、最も単純な形を持つアミノ酸。不斉炭素を持たないため、生体を構成するアミノ酸としては唯一 D-, L- の立体異性がない。非極性側鎖アミノ酸に分類される。
多くの種類の蛋白質ではグリシンはわずかしか含まれていないが、ゼラチンやエラスチンといった、動物性蛋白質のうちコラーゲンと呼ばれるものに多く(全体の3分の1くらい)含まれる。
糖原性を持つ。
・他のアミノ酸の合成を助け、ヘモクロビン、チトクロームの材料となる。
・鎮静作用を持つ
1820年にゼラチンから単離され、甘かったことからギリシャ語で甘いを意味する glykys に因んでglycineと名付けられた。
生体内では、セリンより、グリシンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(EC 2.1.2.1)の働きにより生合成される。
5,10-methylenetetrahydrofolate + glycine + H2O = tetrahydrofolate + L-serine
5,10-methylenetetrahydrofolate L-(+)-5,10-メチレン-5,6,7,8-テトラヒドロ葉酸
物性
分子量 75.07
等電点 5.97
溶解性 水・蟻酸に易溶、エタノールに不溶
溶解度(水、g/100g)22.5 (20℃)、33.2 (40℃)、45.3 (60℃)
ファンデルワールス半径 48
味 甘(閾値 1.1mg/ml)
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