Subject   : パラ系アラミド繊維

カテゴリー  : 産業・技術 > 材料技術


 パラ系アラミド繊維
 ケブラー(Kevlar)(デュポン・東レ)・トワロン(Twaron)(帝人)という商品名。 poly-p-phenyleneterephthalamideとも呼ばれるp-フェニレンジアミンとテレフタル酸クロリドから共縮重合して得られるパラ系アラミド繊維である。

Kevlarはデュポン社の商標である。デュポン社は硫酸に溶かして紡錘する技術を開発して高重合度繊維の製品化を可能にした(1974年)。鋼鉄の5倍の引っ張り強度や耐熱・耐摩擦性が高く、切創や衝撃にも強いことから、もっぱらエンジニアリングプラスチックとしてスチールワイヤー、ガラス繊維、アスベストなどに置き換えられて利用される。パラ系アラミド繊維の主な用途は、
ラジアルタイヤのタイヤコード
光ファイバーケーブルのシース線
作業用皮手袋の縫製(皮が擦れて破れる前に縫い糸が切れて分解した場合はいつであろうと保証対象となる旨謳われている)
防弾チョッキ
ヘルメット など。

○ テクノーラ(Technora)
 このケブラー、トワロンの成分に、ジアミノフェニレンテラフタルアミドを共重合したものが、テクノーラ(Technora)であり、帝人が開発し、製造・販売している。 ケブラーとトワロンは液晶ポリマーであるため、製造時に特に延伸工程は必要ないが、テクノーラは液晶ではないので、製造時には延伸工程、熱処理工程が必須である。

 ⇒ スーパー繊維

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