Subject : 22q11.2欠失症候群(指定難病203)
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22q11.2欠失症候群(指定難病203)
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22q11.2欠失症候群は、患者の80%は先天性心疾患を合併し、胸腺発達遅延・無形成による免疫低下、特徴的顔貌、口蓋裂・軟口蓋閉鎖不全、低カルシウム血症などを主徴とする。4,000〜5,000人に1人の頻度で発生する希な疾患である。染色体22q11.2の微細欠失が認められ約30個以上の遺伝子が欠失しているが、未だ原因不明の疾患である。心疾患は、ファロー四徴症、肺動脈弁欠損、肺動脈閉鎖、主要体肺側副動脈の合併などがあり、手術がしばしば困難で、手術後遠隔期に心不全などによる死亡例もある。さらに、合併する免疫低下、血小板減少、肺高血圧などにより手術死亡の報告もあり、未だ効果的な治療方法は未確立、予後不良の疾患である。患者はたとえ生存しても、発達遅延や精神疾患、統合失調症などによる生活面の長期にわたる支障を来す。
- 【原因】
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染色体22q11.2の微細欠失が認められ約30個以上の遺伝子が欠失しているが、未だ原因不明の疾患である。
- 【症状】
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22q11.2欠失症候群は、発達遅延、特徴的顔貌、先天性心血管疾患、口蓋裂、胸腺低形成、低カルシウム血症など多様な臨床症状を伴う。
22q11.2欠失症候群の生命予後に深く関わるのが心血管疾患の重症度であり、ファロー四徴症や大動脈弓離断の合併が多く認められる。チアノーゼ、心不全症状を呈する。重症な心奇形に加え、低身長、血小板減少、汎血球減少、痙攣、斜視、気管支軟化症、脳萎縮、白内障、尖足、側弯症、腎奇形、尿道下裂、鎖肛、鼠径ヘルニアなど180以上の臨床症状が報告されている。
- 【治療法】
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新生児期から個々の症例に適した手術計画を立て、生涯にわたって、臨床症状に基づいた生活指導や治療を続ける必要があるが、病態、最適な手術の組み合わせ、手術時期、手術のリスク、術後の予後については、いまだ不明である。
<出典:難病情報センター>
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