Subject  : 脆弱X症候群関連疾患(指定難病205)

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 脆弱X症候群関連疾患(指定難病205)
 脆弱X症候群は、発達遅滞/知的障害を特徴とする疾患で、その他に大きな耳、長い顔などの身体的特徴や行動異常(自閉傾向、多動、注意欠如など)が知られている遺伝性の病気の1つです。しかし、身体的な特徴はわかりにくく、発達遅滞/知的障害を特徴とする病気は多いために、症状だけからは診断が難しい病気です。

 【原因】
 この病気の原因は、性別に関係するX染色体にあるFMR1遺伝子という名前の遺伝子の変異によることがわかっています。この遺伝子の一部(CGGの繰り返し)が長くなると、遺伝子が働かなくなり病気になります。この遺伝子は、脳の神経細胞のシナプスと呼ばれるところで重要な働きをしています。そのために、この遺伝子が働かなくなるとシナプスの働きが悪くなり、知的障害や行動の異常などの症状が出てくると考えられています。

 【症状】
 脆弱 X 症候群関連疾患では、50 歳を過ぎてから、進行性の小脳失調、パーキンソン様症状、認知障害、 精神症状などが発症し、その症状は進行する。 脆弱 X 症候群では、男性患者は発達障害や重度の知的障害を伴う。身体的には細長い顔、大耳介、 巨大睾丸が特徴とされている。思春期以降、様々な精神症状を呈することも多く、15%から 20%程 度の男性患者はてんかんを伴う。関節の過伸展、扁平足、僧帽弁逸脱症、斜視、中耳炎、胃食道逆 流症による摂食障害なども合併することがある。

 【治療法】
 現在、本質的な治療法は研究段階であり、特別な治療法はまだない。そのため対症療法が中心となり、 精神症状に対する向精神薬投与を行ったり、僧帽弁逸脱症、斜視、中耳炎、胃食道逆流症による摂 食障害などの症状に応じて個々に対応する必要がある。

<出典:難病情報センター>
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