Subject : 急速進行性糸球体腎炎(指定難病220)
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急速進行性糸球体腎炎(指定難病220)
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腎糸球体に急速かつ激烈な炎症が生じ、数週から数か月間の経過で腎機能が急速に低下して腎不全に至る。重篤な糸球体腎炎症候群であり、生命予後、腎予後ともに不良で維持透析へ移行しない場合も慢性腎不全としての加療を要することが大半である。腎疾患の中でも最も予後が悪く、治療にも難渋することが多い。
- 【原因】
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腎糸球体の特徴的な病理像は、ボウマン腔に形成される半月体(クレッセント)と呼ばれる構造の出現である。これにより本来の糸球体の血流が妨げられ糸球体における血液ろ過が急速に低下し腎機能が悪化する。半月体の形成機序は不明である。自己抗体(ANCA=抗好中球細胞質抗体、抗糸球体基底膜抗体、抗核抗体)が陽性な症例や免疫複合体が沈着する病型が多く、免疫学的機序を介しておこるものと考えられている。
- 【症状】
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自覚症状としては、全身倦怠感、微熱などの不特定な症状。検査所見としては、血尿+たんぱく尿、腎機能の急速な低下(血清クレアチニンの急速な上昇)、貧血、などである。全身性血管炎の部分症状である場合には、腎臓以外の全身症状として、上気道を含む呼吸器や四肢の神経・血管症状がみられることがある。
- 【治療法】
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ステロイド(経口、点滴パルス)、免疫抑制薬(シクロホスファミド、アザチオプリン、ミゾリビンなど)、抗体除去のための血漿交換ないし血液吸着療法など。完全な原因除去でなく、免疫抑制療法による、長期的な疾患コントロールが行われる経過中の免疫抑制薬等による維持治療が必須で、長期の療養が必要である。腎不全が進行した場合には透析療法が必要になる。治療を開始した場合には、重篤な感染症が合併する危険性も高く、それが原因で死亡することもある。
<出典:難病情報センター>
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