『美女と野獣』原作、『ラ・ベルとラ・ベート』のあらすじ

原作の内容をかいつまんで書きます。

主人公のベルはお金持ちの商人の娘。
ベルには兄が3人、姉が2人いる。

ストーリーは、父親がある日、船の難破によって
財産をすべて失うことから始まる。


家族に残ったのは、田舎にある別荘だけ。
姉2人は田舎での暮らしに辟易としていたが、
ベルは真面目に働いて暮らしていた。

田舎の生活が1年を過ぎた頃、
失くしたはずの財産が奇跡的に陸に上がってきた。

家族は大喜びし、姉たちは豪華なものを要求した。
でもベルは何も言わないので、かわいそうに思ったお父さんが何度も聞くと、
「・・・バラの花が、一本ほしいわ」と、答えた。

船の財産を取りにいった父親だったが、
いろんな訴訟に巻き込まれ、
結局財産を手に入れる事はできなかった。

帰り道、季節は冬で雪のせいで道がふさがり
父親は立ち往生してしまう。
その時偶然大きな城があるのを見つけ、

入口で声をかけるが誰もいない。
仕方なく勝手に入ると、そこは不思議な場所だった。

誰もいないはずなのに、暖炉には火が灯り
テーブルには1人前の食事とお酒が用意してある。

身も心も震えていた父親は、暖炉で服を乾かし
食事をし、酒を飲み、そしてベッドで眠りについた。

朝起きてみると、テーブルには朝食が。

それを食べ、外に置いて来た馬車が気になり
様子を見に行こうと歩き出す。
途中でバラの花棚があったのでバラを一輪折った。

その瞬間に、おそろしいうなり声が聞こえ
父親の前におそろしい野獣(やじゅう)の顔をした男が現れた。
「大事なバラをぬすんだな、ゆるさんぞ!お前の命で弁償しろ!」
と野獣が言うので、父親は

「ごめんなさい。どうか命だけは。
娘に頼まれたので一輪だけと思って」

と頼むが、野獣は許さず、
おまえの命か、娘を差し出せと要求する。

野獣は、手ぶらで帰してはかわいそうだと考え、父親に箱いっぱいの財宝を与えた。

家に帰り、家族に事情を説明すると、
ベルは父親の替わりに城へ行くと言って聞かなかった。

父親は断固反対するが、ベルも決して折れず、
結局父親が折れる形になり、2人で野獣の元へ向かう。

娘を差し出した父親は、野獣によって帰されてしまった。

ベルはこわくてこわくて、ブルブルとふるえていた。
でも野獣はやさしい声で、ベルに言った。
「こわがらなくても、いいよ。
 この城は、あなたの城。
 食べ物も着る物も、欲しい物はみんな一人でに出てくる。
 どうぞ、楽しくお暮らしなさい」
野獣は時々、食事をしに来るだけだった。
でも見かけと違って、いつもやさしい野獣にベルはうれしくなった。

ベルは、野獣から求愛を受けたが、頑として断り続けまた。
それというのも野獣の姿を醜いと思っているからだった。
そのたびに野獣は声ひとつ荒げることなく落胆し、それでも変わらぬ優しさをもってベルに尽した。
ある日、野獣は遠くの物を見る事が出来る、不思議な鏡をベルにあげた。
ベルがその鏡で自分の家の様子を見てると、病気で寝ているお父さんの姿がうつっていた。
お父さんはベルの事が心配で、病気になってしまったのだった。

ベルは野獣に頼み、1週間だけ家に帰らせてほしいと願い出た。
野獣は構わないと言い、ベルは家に帰り、父親はベルの姿を見て
病気は一瞬の内に治ってしまった。

ただ、何不自由なく暮らしているベルに嫉妬した姉たちは、
ベルを野獣の元へ帰さないようにした。

約束の1週間が過ぎ、10日が経った時、
ベルは今にも死にそうな野獣の夢を見た。

ベルは急いで野獣の元へ帰り、
夢に出てきた場所へ野獣を探しにいくと、
草原の上に野獣が倒れていた。
まだ息があったので、ベルは近くの泉の清水をくんで来て野獣の顔にかけた。
野獣は、かすかに目をあいて「これで幸せに死ぬことができる」というと、
ベルは、「あなたは死んではいけません。
ずっと生きて、わたしの夫になるのです。
今気づきました。わたしはあなたを愛しています。」

そう叫んだ瞬間に、野獣の姿は消えて、
替わりに王子が姿を現した。

王子は妖女に野獣の姿に変えられてしまい、
野獣の姿形をおそれず、心から愛してくれる人を
待たなければなかったと語る。

王子は自分の国へ帰り、
ベルを花嫁にして幸せに暮らしたとさ。


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