Subject   : TMR素子(トンネル磁気抵抗素子)

カテゴリー : デバイス > センサ


 TMR素子(トンネル磁気抵抗素子)
 厚さ数nm(1nm:10億分の1メートル)程度の非常薄い絶縁体もしくは半導体(トンネル障壁)を2層の強磁性体の電極で挟んだ素子。2つの強磁性層の磁化の相対的な向きが平行である時と反平行である時で、素子の電気抵抗が変化する。不揮発性磁気メモリの記憶部として利用される。

 ◆ ホール素子の用途
実用化の期待が高まっているのには, 1つにメモリとして、もう1つはセンサーとしてです. 次世代メモリのコアを成すTMR素子は, 大幅な高速化・高集積化・低消費電力化をすべて満足した不揮発性ランダムアクセスメモリ・MRAM(Magnetic Ramdom Access Memory)の実現を一気に加速させます. 現在プロトタイプの試作にまで開発が進んできていますが, 量産体制に入り, 我々のPCに搭載されるようになれば, 瞬時立ち上げが可能となります. 一方, TMRヘッドによって現在のHDDの面内記録密度はいよいよ , 1平方inch当たり100Gbitを突破できると言われています. 2004年アメリカのSeagate社が従来より30%以上高い108Gbit/(inch)2の記録密度を有するHDDを発売しました。
また,ほかにも超高感度磁界センサや磁気スタティックメモリ(MRAM),アイソレータへの応用が考えられています。

 ● TMR(Tunnel Magnetoresistive)とは
TMRとは、量子力学でお馴染みのトンネル効果がトンネル電流値の変化を与える現象のことを言います. 一般には極薄(数Å〜数10Å)の絶縁膜を2つの強磁性材料でサンドイッチし, 膜面に対して垂直に電流を流したとき, 上下2つの強磁性層の磁気モーメントが平行だと, 電流の感じる抵抗は低く, 一方反平行だと高くなるという現象が起こります.
 ⇒ 磁気センサ

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