Subject  : 中生代(Mesozoic era)

カテゴリー : 地球科学 


 中生代(Mesozoic era)
 古生代と新生代との間で、約2.51億年前から約6,500万年前に至る約1.86億年間。

古いほうから三畳紀・ジュラ紀・白亜紀に三大別される。

爬虫類の全盛時代で、特に恐竜類がジュラ紀・白亜紀に代表的であった。鳥類はジュラ紀に出現し、原始的な哺乳類も生存していた。魚類では硬鱗魚類が代表的で、硬骨類が白亜紀に出現した。頭足類のアンモナイト・ベルムナイトは代表的な無脊椎動物で、いずれも中生代末に絶滅した。トリゴニア・イノセラムス・ダオネラなども特有の二枚貝類である。

植物界では古生代末期と中生代初期との間に大きな変遷がなく、白亜紀後半に新生代を特徴づける被子植物が急に繁茂しはじめた。裸子植物の球果類・ソテツ類やシダ類が代表的で、古生代に繁茂した鱗木・封印木・カラミテス類はまったく産出しない。

南ヨーロッパ・北アフリカから南アジアにかけてテチス海がほぼ東西にのびていた。中生代を通じてヨーロッパは比較的静穏な時期にあり、テチス海の北側の海は陸棚海で、そこには化石に富む石灰岩・泥灰岩が堆積したが、テチス海は深い海の状態にあり、新生代に著しい造山運動を被り、アルプス・ヒマラヤ山脈を生じた。アジア東部・環太平洋地域では中生代に、中国大陸のインドシナ変動・燕山変動、米国西部のネバダ変動・ララミー変動、日本の中生代後半の変動のような大地殻変動が起こり、大規模な火山噴出や深成岩貫入もあった。

● 三畳紀(2.5億年前 〜2.1億年前)
生物の大量絶滅後、新しい型の生物が進化し始め、陸上に爬虫類が,海にはサンゴ礁やアンモナイトが繁栄した。また、超大陸パンゲアが大陸移動により分裂を始め、南はゴンドワナ大陸に、日本列島の土台を育てて来た北半分はローラシア大陸となった。

● ジュラ紀(2.1億年前 〜1.4億年前)
ジュラ紀の生物界の特徴は、アンモナイト類の発展、硬骨魚の出現、恐竜の繁栄、鳥類の出現、シダ植物・裸子植物の繁茂である。
陸上は恐竜全盛の時代となり、空には翼竜が飛び、鳥類の祖先始祖鳥も出現した。海では魚竜,首長竜などの爬虫類が栄えた。古太平洋では、秋吉台になる秋吉海山列や飛騨外縁,北上,阿武隈,黒瀬川地塊群が生れ、珊瑚礁を育みながら北上を始めた。気候は全般的に温暖。ジュラ紀当時の地球規模の海陸分布は、パンゲア超大陸を構成した北側のローラシア大陸、南側のゴンドワナ大陸、赤道域のテチス海、その東側にはパンサラッサ海が拡がっていた。テチス海北縁やパンサラッサ海のまわりでは、海洋プレートの沈込みなどの地殻変動が進行した。

● 白亜紀(1.4億年前 〜6500万年前)
植物界に変化が現れ被子植物が出現した。影響で大型恐竜(竜脚類)が絶滅し、鳥盤目の恐竜が台頭した。ローラシアは細かく分裂し、大海進により陸地の奥まで石灰質プランクトンの殻が堆積した。アジア大陸では日本列島が切り離され北へ移動した。
 ⇒ 地質年代表

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