Subject   : しょうゆ(醤油)

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 しょうゆ(醤油)
しょうゆ(醤油)は、代表的な日本の調味料です。 したじ(下地) むらさき などとも呼びます。
醤油の語源は、捺(ひしお)からとった透明な液体の意で、捺とは、 魚・鳥・獣肉・ダイズ・コムギなどの動植物タンパク質と、 それに伴うデンプン・脂肪などを食塩で腐敗を防ぎながら主として こうじ菌の酵素で分解し、アミノ酸や糖類などに 変えた調味料の総称です。
醤油はダイズとコムギの加熱処理したものにこうじ菌を加え、これに 食塩水を混合したもろみを、分解・発酵・熟成させてから分離した 透明な液体です。
原料の分解はこうじの中に含まれる各種の酵素の作用によって、 タンパク質は各種のアミノ酸に、デンプン質は糖分に、脂肪は グリセリンと脂肪酸に分解されます。また発酵は、乳酸菌によって糖分が乳酸に、酵母によって糖分がアルコールその他の香味物質に 変わります。この方法を本醸造といい、これによってつくられたものが 醤油全体の70%以上を占めます。
これに植物タンパク質を塩酸や酵素剤で分解したアミノ酸含有液を、 醸造醤油の香味を損なわぬ程度、即ちそれぞれ50%、30%以下混合し 発酵熟成させたもの(新式醸造という)、あるいは単に両者を混合したもの (アミノ酸混合という)も醤油として認められています。

● 醤油の種類と特徴
種類 特徴
こいくち(濃口) 関東地方で発達した最も一般的な醤油で、醤油の生産高の約9割はこれを占め、通常、単に「醤油」というとこれのことである。色々な料理の味付けに使われる。食堂にある醤油は、まずこれと思ってよい。原料の大豆と小麦の比率は半々程度である。生産地として、千葉県の野田市や銚子市、香川県の小豆島がある。
うすくち(淡口) 関西で多く使用される。こいくちに比べると、色や香りが薄い。このため食材の色や風味を生かしやすい。塩分は、こいくちよりも強い。関西で汁物、煮物、うどんつゆに好んで使われる。原料は、こいくちに比べて小麦の比率が多い。また、圧搾前に甘酒を加えることも大きな特徴である。一般に、こいくちよりも賞味期限が短いので注意。主産地は、兵庫県のたつの市(旧・龍野市)である。 もろみに蒸米を加え褐変を押えてつくられる
たまり(溜り) 風味、色ともに濃厚なものである。刺身につけたり、照焼きのタレなどに向く。原料は大豆が中心で、小麦は使わないか使っても少量である。愛知県や岐阜県が主産地である。
さいしこみ
(再仕込み)
風味、色ともに濃厚なものである。刺身、寿司などに向く。一度作ったこいくち醤油のもろみを絞り、その絞り汁に麹を加えて(再仕込み)して造る。甘露しょうゆと同義。
しろ(白) 色は薄く、醤油というよりナンプラーのような色である。味は塩分が強く、少し甘みを含む。煮物に向く。原料は大豆が少なく、小麦が中心である。一般に、こいくちよりも賞味期限が短いので注意。
減塩しょうゆ
うす塩しょうゆ
塩分の割合を通常の醤油より減らしたもの。前者は高血圧や心臓病、腎臓病などの人を対象に、厚生労働省の「特別用途食品」に指定され、塩分は9%と一般の半分。後者は13%で一般の8割程度。通常の醤油からイオン交換膜処理によって塩分を除去して作る。

 ⇒ 発酵食品

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