種類 | 特徴 |
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こいくち(濃口) | 関東地方で発達した最も一般的な醤油で、醤油の生産高の約9割はこれを占め、通常、単に「醤油」というとこれのことである。色々な料理の味付けに使われる。食堂にある醤油は、まずこれと思ってよい。原料の大豆と小麦の比率は半々程度である。生産地として、千葉県の野田市や銚子市、香川県の小豆島がある。 |
うすくち(淡口) | 関西で多く使用される。こいくちに比べると、色や香りが薄い。このため食材の色や風味を生かしやすい。塩分は、こいくちよりも強い。関西で汁物、煮物、うどんつゆに好んで使われる。原料は、こいくちに比べて小麦の比率が多い。また、圧搾前に甘酒を加えることも大きな特徴である。一般に、こいくちよりも賞味期限が短いので注意。主産地は、兵庫県のたつの市(旧・龍野市)である。 もろみに蒸米を加え褐変を押えてつくられる |
たまり(溜り) | 風味、色ともに濃厚なものである。刺身につけたり、照焼きのタレなどに向く。原料は大豆が中心で、小麦は使わないか使っても少量である。愛知県や岐阜県が主産地である。 |
さいしこみ (再仕込み) |
風味、色ともに濃厚なものである。刺身、寿司などに向く。一度作ったこいくち醤油のもろみを絞り、その絞り汁に麹を加えて(再仕込み)して造る。甘露しょうゆと同義。 |
しろ(白) | 色は薄く、醤油というよりナンプラーのような色である。味は塩分が強く、少し甘みを含む。煮物に向く。原料は大豆が少なく、小麦が中心である。一般に、こいくちよりも賞味期限が短いので注意。 |
減塩しょうゆ うす塩しょうゆ |
塩分の割合を通常の醤油より減らしたもの。前者は高血圧や心臓病、腎臓病などの人を対象に、厚生労働省の「特別用途食品」に指定され、塩分は9%と一般の半分。後者は13%で一般の8割程度。通常の醤油からイオン交換膜処理によって塩分を除去して作る。 |