Subject : 地震と津波
カテゴリー : その他
地震と津波
-
地震が海底下浅い箇所で起こり、鉛直方向に海底面が変位するとその上に
乗っている海水も同様に動き、最初の津波が発生して波となって海水面を
伝播します。
津波は海底で地震が起これば常に起こるわけではなく、地震の規模、震源の深さ、海底の変位速度とその角度などが関係します。
海底の変位が鉛直方向でなく水平方向である場合や海底に変位を起こさない
ほど震源の深さが深ければ、津波は発生しません。
しかしながら、規模の地震でありながら、予想を超える津波が発生する
こともあります。海底のゆっくりとした変位(破壊)は地震の規模に比較して
大きな津波を発生させます。
水深の深い外洋では波高はあまり高くありませんが、沿岸部に近づくと、波高が高くなり、高波が沿岸部を襲うことになります。襲ってくる津波は、引き潮から始まる場合もあれば、最初から押し寄せてくる場合もあります。また、小さな引き潮の後に大きな津波が押し寄せるなど一様でなく、津波の第一波よりも二波、三波目が大きいこともあります。
- ● 沿岸部で波高が高くなる理由
-
津波は外洋ではゆったりとしており、波長(波の山と山あるいは谷と谷の距離)は数10kmにもなります。
津波の速度は水深に依存し、浅いほど速度が遅くなります。
外洋ではゆったりとしていた津波が水深の浅い沿岸に近づくと、波の先端ほど水深が浅いので、水深の浅い津波の先端部にブレーキがかかり、津波の
前面に後方部が乗り上げるような形となって波高が高くなります。
これを浅水効果といいます。
また、V字型の湾内に津波が入り込むと、両側から圧縮されるような現象が生じ、狭い湾奥になるほど波高が高くなります。これを集中効果といいます。
その他、屈折現象などが加わり、時には、「屏風を立てたような」と表現されるような津波が来襲することがあります。
また、津波の波長が湾の大きさの4倍程度である場合は、湾奥での波高が
次々と高くなる現象が生じます。これを共鳴効果といいます。
湾の大きさに共鳴しやすい波長の津波が湾内に侵入すると共鳴効果が生じます。
- ● 津波の伝播速度
-
水深が数十メートル以上ある場合の津波の伝播速度は、重力の加速度に水深を掛け、平方根を取ったもので表されます。水深 4,000mの外洋では、1秒間に約200mで進み、ジェット旅客機の巡航速度と同程度です。水深 100mになると、1秒間に約30m(約110km/時)で、高速道路を走る車より少し速い程度になります。
津波が陸に上がってくる時の速度は、1秒間に約10m程度であるといわれており、津波が目前に迫ってくると逃げるのが困難です。
また、津波は川を遡上して内陸部まで進入します。川を避けて高台に避難します。
⇒
マグニチュードと震度
⇒
地震の震度と被害程度
[メニューへ戻る]
[HOMEへ戻る]
[前のページに戻る]