Subject : ゴマ(胡麻、sesame)
カテゴリー : その他
ゴマ(胡麻、sesame)
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ゴマ(胡麻、sesame)は、熱帯アフリカ、
サヘル(SAHEL)の南のサバンナ地方が原産と言われる。
胡麻(ゴマ)の「胡」(えびす)は、中国北西部の匈奴(きょうど)や蛮人を意味し、漢の国から遠い西城の国を意味すると言う。
これは1人当りよく1キログラム以上のコインを持っているという計算になる。
ゴマは、微量成分として、リグナンを比較的多く
含んでいる。
ゴマに含まれるリグナンには、セサミン(sesamin:C20H18O6)、セサモリン(sesamolin:C20H18O7)、セサモリノール(sesamolinol:C20H20O7)、セサミノール(sesaminol:C20H18O7)、ピノレシノール(C20H22O6)、シンプレオキシドアグリコン(C20H20O6)がある。
セサモリンは、酸加水分解により、セサモールとサミンになり、セサモールには、強い抗酸化作用がある(抗酸化物質)。
黒ゴマ(黒色系のゴマ)の方が、白ゴマ(白色系のゴマ)より、健康増進効果(乱視の改善など)が、強い。黒ゴマは、中国の明の時代の「本草綱目」には、「長服用すると、不老長寿の効果がある」と記されていると言う。黒ゴマには、髪の毛を黒々させるなど、老化防止効果がある。
リグナンの総量や、セサモリンの量は、黒ゴマより、白ゴマの方が、多く含まれている。
セサモリン/セサミン比は、黒ゴマの方が、白ゴマより、高い。
ゴマ油は、劣化しにくい。ゴマ油は、大豆油に比して、食品を揚げるのに利用して後も、劣化(変敗)し難い。
ゴマは、セサミンなどのゴマリグナンや、ビタミンEを含む。ゴマに含まれるビタミンEは、γ-トコフェノールが多い。
ゴマには、ジホモ-γ-リノール酸(DGLA)を、アラキドン酸(AA)に変換することを、阻害する物質(リグナン類)が含まれていて、抗アレルギー作用もあると言う。ゴマ(胡麻)に含まれるゴマリグナンは、肝臓の活性酸素を減少させ、肝機能を上昇させると言う。ゴマリグナンは、肝臓で、β-酸化を促進させる(β-酸化系酵素と同じ働きをする)。
ゴマには、便秘解消効果もある。
ゴマは、冷え症に、効果がある。ゴマを食べると、体内での熱の産生が、増加する、思われる。これは、ゴマに含まれるゴマリグナンが、肝臓などで、β-酸化を促進させ、熱産生を高めるからだと思われる。
ゴマ(胡麻)に含まれるゴマリグナン(セサミンなど)は、肝臓の活性酸素を減少させ、肝機能を上昇させると言う。
ゴマリグナンは、肝臓で、β-酸化を促進させる(β-酸化系酵素と同じ働きをする)。
ゴマに含まれるセサミン(ゴマリグナン)は、肝臓で、ミトコンドリアとペルオキシゾームのβ-酸化系酵素の活性を,、増加させる。セサミンは、PPAR-αを活性化させ、脂肪酸分解(β-酸化)を促進する。セサミンは、脂肪酸合成をは抑制する:セサミンは、SREBP-1を抑制し、脂肪酸合成酵素(FAS)、ATP-クエン酸リアーゼ(ACL)、ピルビン酸キナーゼ(PK)の活性を抑制し、アセチル-CoAカルボシキラーゼ(ACC)の活性も軽度抑制する。
その結果、熱産生が増加するので、ゴマは、冷え性(冷え症)の治療に良い。
ゴマは、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン(ニコチン酸)などのビタミン類も、多く含んでいる。
ゴマは、抗酸化物質であるビタミンEを、多く含んでいる。
栽培種のゴマ(成熟種子)は、乾燥重量の59.5%が、脂質(油脂)から構成されている。
ゴマ(成熟種子)は、必須脂肪酸も含めた脂肪酸を多く含んでいる:ゴマ(栽培種)に含まれる脂肪酸組成は、オレイン酸(C18:1)が39.8%、リノール酸(C18:2)が46.8%、リノレン酸(C18:3)が1.2%、パルミチン酸(C16:0)が8.0%、ステアリン酸(C18:0)が4.3%。
ゴマ油は、セサミノールの作用により、酸化されにくい。
ゴマ油(胡麻油)には、褐変物質(ゴマ油が黄色になる成分)であるメラノイジンが含まれていて、酸化安定性を高めている。
ゴマに含まれる蛋白質のアミノ酸は、BCAAが少なく、メチオニンが多い。
ゴマは、鉄(Fe)、カルシウム(Ca)、リン(P)などのミネラルも、多く含んでいる。
ゴマ(ゴマ種子)は、セレンも含んでいる。セレンは、過酸化脂質を無毒化するのに必要なグルタチオンペルオキシダーゼに必須なミネラル(微量元素)。
・ゴマは、200℃で5秒間程、炒ってから、さらに、すり鉢で、擂る(する)と、ゴマに含まれるリグナンの腸からの吸収率が、高まる。
炒りゴマは、特有の香りがする。炒りゴマの香気成分には、こうばしい香りを有するピラジン類や、焦げ臭や甘い香りがするフラン類や、煙臭がするピロール類などの含窒素化合物が含まれている。
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