Subject : 山椒〔サンショウ〕と山葵〔わさび〕
カテゴリー : その他
山椒〔サンショウ〕
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山椒(サンショウ)は、ミカン科サンショウ属の常緑低木で、別名、ハジカミと呼ばれています。(ハジカミはショウガの別名でもあります。)
山椒は、未熟な実や成熟した実の皮、若芽を香辛料として使います。中国では山椒の実の皮のみ用い、花椒(ホアジャオ)と呼ばれ、 古くから香辛料として使われてきました。また、山椒は実は薬としても用いられ、漢方では健胃、鎮痛などの作用があるとされています。
日本では、山椒の若芽(木の芽)は緑が鮮やかであるため、懐石料理などの彩りとして添えられ、また木の芽味噌にされます。
山椒の乾燥粉末は、うなぎの蒲焼の臭味消しとして、味噌汁に香付けとして、七味唐辛子の材料としても用いられます。
花椒(ホワジァオ)は、山椒の実を粒のまま乾燥させたもので、粉末ものは、花椒粉(ホワジァオフェン)と、呼ばれています。
花椒の粒は煮込みや漬物に、粉末は塩と混ぜて揚げ物のつけ塩にしたり、麻婆豆腐などに用いられます。
山椒の外皮を乾燥させて粉末にしたものが粉山椒の原料となります。山椒の辛味成分はサンショール(アミド類)、芳香成分はシトロネラール、ゲラニオールなどです。
粉山椒は、うなぎの蒲焼には欠かすことができません。
山葵〔わさび〕
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山葵〔わさび〕は、日本原産のアブラナ科ワサビ属の植物で、独特の強い刺激性のある香味を持っています。わさびの種類には赤茎種、と緑茎種の二種類があります
わさびは、水のきれいな冷涼地で栽培されており、栽培の方法は大きく分けて、水の中で育てる水わさび(沢わさび)と、畑で育てる畑わさび(陸わさび)があります。
畑わさびは、主にわさび漬けに、水ワサビは主に生食用として利用されています。
わさびは主に地下茎をすりおろして、寿司・刺身・蕎麦などの薬味としてに使用されます。わさびの鼻につんとくる独特の刺激的な辛さは、ワサビの辛味成分であるアリルイソチオシアネートなどによるもので、これは殺菌効果があります。
わさぴの辛みの素となるシニグリンは、ミロシナーゼという酵素によって分解されてアリルカラシ油という辛み成分になります。 このシニグリンとミロシナーゼは同じわさぴの中でも別々の紬胞に入っているため、細かくおろして混ぜ合わせることが必要なのです。鮫の皮でおろすのがいいが 普通のおろし金しかない場合は、おろしてから包丁でたたくように刻むと辛みが引き出されます。また、砂糖・塩などをおろし板に少し付けてからわさびをおろすと、酵素の関係で細胞から辛味成分が引き出されいっそう辛くなります。
タンパク質、カルシウム、リン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC
などを含みます。
効能として、
抗ガン作用、血栓予防作用、強力殺菌作用、骨増強作用、下痢止め作用、抗虫作用、食欲増進作用などがあります。
そのほか、わさびは酒粕と刻んだ地下茎を混ぜて漬け込んだわさび漬け、せんべい・あられなどわさび風味の食品に用いられています。
- ● 西洋ワサビ(ホースラディッシュ)
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東ヨーロッパ原産のアブラナ科の多年草で、日本では、西洋ワサビ、ワサビダイコン、山ワサビなどといわれたりします。
ホースラディッシュは、白色をした根には強い辛味があり、すりおろしたものはローストビーフの薬味や魚介類のホースラディッシュソースに使われます。
また根を乾燥させ、粉末にしたホースラディッシュは、粉ワサビの主原料として使われます。
⇒
香辛料
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