Subject   : カレー、カリー

カテゴリー  : その他  


 カレー、カリー
日本人がイメージする「カレー」は、イギリスを経由した欧風料理のバリエーションとしてのそれであり、インド固有の料理ではない。その意味で「インドにカレーはない」という言葉は正しい。インドにとって、「カレー」という言葉は外来語にすぎない。

インド固有の言語には「curry(カレー)」という言葉はない。「カレー」の語源としては、ソースを意味するタミル語の「カリ」あるいは、タミル語とカンナダ語の「野菜や肉」、転じて「食事」、「おかず」を意味する「カリ」が語源と言われています。一説には、ポルトガル人がインド人の食事を尋ねたところ、インド人は「カリ」と答え、ポルトガル人はスパイスで煮込まれた料理のことを「カリ」と思い込んでヨーロッパへ持ち帰った、と言われる。それが英語のcurryとなり、マサラを使った多くの料理がその名で呼ばれるようになったとされています。
インドの「カレー」は、野菜、鶏肉、羊肉、魚など、様々な食材を調理するため、それに合ったスパイスが適宜使用され、そのレシピは地域によって大きく異なる。なお、牛肉、豚肉を使用しないのはヒンドゥー教やイスラム教によるものだが、インド南部の港町ゴアなど、植民地支配の影響で豚や牛を食べる地域もある。 また一緒に食べる主食も地域によって様々であり、小麦粉のナンやチャパーティー、ドーサなどのパンや米の飯などが添えられる。また、米の飯でも、地域によって品種や炊き方は様々である。

● 東南アジアのカレー
タイのシーフードカレーインド以外に、東南アジア周辺の類似の料理も、日本では「タイカレー」、「ジャワカレー」などと「カレー」の名で呼ばれることがある。しかし香辛料の使い方などに大きな違いがあり、いわゆる一般的な「カレー粉」で作られる味とは異なっている。たとえばタイでは唐辛子とココナッツミルクを基本としたものが主流で、具も海老や鶏肉などを使い、使用するスパイス(ハーブ)・材料によってレッドカレー、グリーンカレー、イエローカレーに大別される。ココナッツミルクの使用でまったりとした味の物が多い。
また、カレーと呼ばれていなくても日本人が食べればカレーだと思う料理もある。例えばマカオの「葡國鶏」(広東語 ポウコクカイ、ポルトガルチキン)は、クリーム味が加わり、オーブンで表面を焼いたチキンカレーとも言え、しかも米飯またはパンと共に出される。
逆にタイにおいて「カレー」と呼ばれているのは、日本でおなじみの食材による「カレーライス」の事である。日本から入ってきた食品であり、既に現地では一般的な食べ物になっている。
 ⇒ インド料理

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