Subject   : 美しい鉱石

カテゴリー  : その他  


 美しい鉱石
 美しい鉱石もたくさんあります。

○ マシコバイト
キラキラと層状に重なった結晶が美しいです。化学式はKAl2(AlSi3O10)(OH,F)で表されます。マシコバイトの非常に微細な結晶のことをセリサイト(絹雲母)とも呼びますが、現在ではセリサイトも結晶学的にはマシコバイトの中に含められています。セリサイトは粘土のように可塑性をもつ鉱物であり、江戸時代に有田焼の原料として使用された泉山陶石の中にはセリサイトが含まれています。

○ モリブデン鉛鉱
赤い色が鮮やか。化学式はPbMoO4です。純粋なモリブデン鉛鉱はもともと無色ですが、不純物としてクロムを含む場合が多く、そのためにオレンジや赤に発色するそうです。

○ スピネル(尖晶石)
スピネルというのはXY2O4で表される化合物の総称で、X、Yには2価および3価のさまざまな元素が入ります。鉱物の世界では、X=Mg、Y=AlであるMgAl2O4のことを一般的にスピネル呼ぶことが多いようです。本来は透明な石ですが、鉄、クロム、マンガンなどの不純物がマグネシウムやアルミニウムと一部置き換わることで、ピンク、赤、緑、黒など様々な色になります。
このような赤いスピネルはルビーと間違われることがあるようですが、六方晶系のルビーは六角柱状になりやすいので、多くは結晶の形で見分けられます。

○ カイアナイト(藍晶石)、天青石(Celestine)、天藍石(Lazulite)、青金石(Lazurite)
藍晶石は、化学式がAl2SiO5で表される珪酸塩鉱物です。結晶系は三斜晶系で、柱状に長く伸びる特徴があります。青色のはっきりした、大きな美しい柱状結晶を見ることもできます。青い色の発色原因は結晶中に含まれている鉄イオンによるものと言われています。

○ ヘマタイト(赤鉄鉱)
酸化鉄(Fe2O3)の結晶。酸化鉄というのは、いわゆる「さび」と同じ化学成分ではありますが、天然に産出する結晶には独特の黒くて渋めの輝きを放つものが多いです。時としてこのように鱗片状の結晶が重なり合い、まるで花弁のような形に見えるものもあります。

○ ベリルの仲間
ベリルというのはベリリウムを含む珪酸塩鉱物の一種で、化学式はBe3Al2Si6O18で表されます。含まれる不純物の種類によってさまざまな色を呈します。その最も有名なものはエメラルドでしょう。エメラルドの発色は、不純物として含まれるクロムイオンが元になっています。 アクアマリンの淡い青色は二価の鉄イオンによって、レッド・ベリルの赤はマンガンイオンによって、ヘリオドールの黄色は三価の鉄イオンによって、それぞれ発色しています。
 ⇒ 宝石

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