Subject   : 蜃気楼と逃げ水(mirage)

カテゴリー  : その他  


 蜃気楼と逃げ水(mirage)
 蜃気楼は富山湾が有名です。また真夏のアスファルトに見える逃げ水や、陽炎(かげろう)が見られます。

 蜃気楼や逃げ水は、大気の密度変化による屈折現象です。 太陽で熱せられた空気が一つのプリズム(もしくはレンズ)を形成して地上の風景をあたかも別の方向にあるように見せる現象です。 ですから、こうした現象は空気が熱せられる暑い夏場に発生することになります。

砂漠などに見られる蜃気楼は、太陽が砂漠を熱しその熱が大気に上って暑くし、空気の屈折率を変えるために空が地表に現れて水と錯覚する現象です。 ナポレオンがエジプトに遠征した際、従軍したフランスの数学者モンジュ(G. Monge)が初めてこの現象を書き著したので「モンジュの現象」とも呼ばれました。

 砂漠やアスファルトの熱せられた地面とは反対に、極地の海面や冷たい雪解け水が湾に流れ込む地域では、海面の温度が低く上に行くに従って温度が高くなる状態になります。 このような場合でも、地表のものが持ち上がって空中に浮くという現象が見られます。 この現象を初めて著したのがイギリスのビンズ(S. Vince)であったため、彼の名前をとって「ビンズの現象」と呼んでいます。 この現象は、日本では富山湾の蜃気楼が有名です。 富山湾の蜃気楼は、4-5月頃、立山などの雪解け水が富山湾に流れ出し海面の温度が低下して、上空に暖気が入り込むと現れるそうです。 北海道のオホーツク海沿岸で流氷の季節に現れるものは、「幻氷(げんぴょう)」と呼ばれています。

○ 不知火(しらぬい)   九州八代海と有明海で見られるこの現象は「不知火(しらぬい)」と呼ばれていて、これも漁火が空気の屈折現象によって水平方向にいくつか別れそれが明滅する現象です。 不知火は、月のない真夜中の午前3時頃 = 大潮の干潮(新月の干潮)時、漁り火の多い旧暦8月の初めと12月の終わりによく見られるそうです。 遠浅の干拓地帯は潮が引くと温度が下がりますが沖の海水は地面より温度が下がらないため、双方で約3度の温度差があるとき、そしてそこに風が吹くと周りの海域は温度差(密度差)のある空気の塊が多数できあがり、それがレンズの役割を果たして漁り火を屈折させ、左右に分岐させたり、一つになったり、明滅させたりします。

 ⇒ 

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]