Subject  : 立ちくらみ と めまい

カテゴリー: 健康・医療情報 


 立ちくらみ と めまい
立ちくらみは、立ち上がった時や頭の位置を急に変えた時によく経験するふらつき感です。 めまいも似たような症状として自覚されます。
 立ちくらみ、めまいの原因は、睡眠不足や疲労など病気ではない状態や、 病気でも貧血などの軽いものから、脳の病気など 重いものまでいろいろあります。
 よく見られるものとして、貧血と起立性低血圧症があります。 この2つは同じ病気と間違われやすいのですが、治療方法が異なる全く別の病気です。
 まず、貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンが減ったために、全身へ酸素を 十分に運べなくなった状態です。その中でも鉄欠乏性貧血が最もポピュラーな病気で、 鉄分の補充でよく治ります。
しかし、鉄分を補充しても治らない貧血の場合、その原因として、子宮筋腫や 胃潰瘍などの出血を繰り返す病気や、稀には白血病や癌などの重い病気が潜んで いることがありますので、注意が必要です。
 次に、起立性低血圧症は、もともと血圧が低い人や急に立ち上がると 血圧が下がる人に見られる症状です。 症状が強くて日常生活に差し障りがある場合には、副作用の少ない血圧を上げる薬や 自律神経調整剤、漢方薬などを服用すると楽になります。
 高血圧で、血圧を下げる薬を飲んでいる方が生活習慣の改善とともに血圧が下がってくると、 薬が効き過ぎてふらつきを感じます。ですから必ず血圧をチェックしながら主治医に相談し、 薬を調整してもらって下さい。
 高齢者になると、脳動脈硬化や糖尿病、心臓病などが潜んでおり、ふらつきが起こりやすく、 脳梗塞の前ぶれである事もありますので、 CTやMRIなどの検査を受ける必要があります。
 その他、甲状腺機能低下症や薬剤による場合もありますので、めまいが繰り返し 起こるようであれば、かかりつけの先生にご相談下さい。

■ めまいが続く時
めまいは内耳と小脳、脳幹の部位に異常が起きると現われます。 自分は静止しているにもかかわらず、周囲がぐるぐる回り、難聴や耳鳴りを伴う 時は内耳の病気を考えます。めまいの発作を繰り返す場合は メニエール病と思われ、めまいを訴える人の約10%にみられます。突然片側の耳が聴こえなくなり、耳鳴りを伴うときは突発性難聴を疑います。メニエール病と違ってめまいを繰り返す事はありませんが、早急な治療を必要とします。寝返りを打ったり起き上がろうとした時、突然目が回り、しばらくじっとしていると自然に収まる時は、良性の発作性めまい症といえます。これはめまいの発作は繰り返しますが、難聴や耳鳴りを伴うことはありません。
慢性中耳炎にかかっていて、めまいが始まったら炎症が脳の方に広がっていると思われますので、直ちに専門医に診てもらって下さい。めまいは回転性でも難聴や耳鳴りを伴うことはなく、物が二重に見える時は小脳や脳幹への血液の循環不全が考えられます。これは脳出血や脳硬塞の前兆になることが少なくないので注意が必要ですから耳検査と脳神経系の検査をまず受けてから治療法が決まってきます。
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