Subject  : はしか(麻疹)

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 はしか
「はしか」の原因は麻疹ウイルス、つまりはしかウイルスの感染によって起る伝染病です。感染し始めるのは、一般に、母親から受けついだ麻疹に対する免疫が消失する生後6ヵ月頃からかかる可能性があります。
感染力が非常に強く、重症な場合には肺炎や脳炎を合併することもある病気です。また、特に乳児や成人では重篤になりやすいので注意が必要です。 感染経路は、飛沫・空気感染です。潜伏期は10〜12日になります。

 【症状】
この病気にかかると、まず発熱、鼻汁、咳に加えて発疹が見られます。また、なみだ目になって目やにが強くなるのも特徴です。これらのいろいろの症状が出て、2,3日してほほの粘膜にコプリック斑という白い斑点が確認されればはしかという診断が確実になります。しかし、お母さんがこのコプリック斑を見付けるのはなかなかむずかしいかもしれません。  はしかのもうひとつの特徴として、全体の症状がひいて治るころに、発疹の跡に褐色の色素沈着を残します。しかしこれもやがて消失します。  はしかは10数年前まではよくみかける伝染病でした。こどもならばかかるのが当たり前のように思われたくらいです。

 【ワクチン】
最近では「はしか」に感染する子どもは少なくなりました。それはワクチンのお陰といってよいでしょう。でも、まだ十分とはいえません。はしかワクチンは麻疹ウイルスを弱毒化してヒトに接種しても強い症状を起さないようにし、しかも免疫が得られるように作られたものです。ワクチンといわれていることからもわかるように、理論上は「はしか」にかけることになります。

満1歳を過ぎたらいつでも受けることができます。受ける前に母子健康手帳や厚生労働省発行の「予防接種と子供の健康」という冊子をよく読んでおきましょう。ワクチンを受ける日の2,3日前から体温を計って記録しておくとよいでしょう。  はしかワクチンは生ワクチンです。従って接種後にある程度の副反応が出ることがあります。つまり、接種してから10日から2週間すると、だるい、不機嫌、発熱、発疹などが出る場合があります。しかし、もしもこれらの症状が出ても殆どの場合問題なく経過しますから大丈夫ですが、これらの症状が出たらワクチンを接種してくれた医師の診察を受けましょう。

先進国の多くではワクチンの2回接種が行われていることから、日本でも生後12か月から24か月と、小学校入学直前の2回接種が導入されました。 しかし、現在の小学2年生以上では、1回の接種の機会しかありません。  ワクチン接種率の上昇に伴い、 はしかの流行が減り、病原体にさらされる機会が少なくなった。そのため、1回接種しただけでは、免疫が強化されずに次第に弱くなり、2007年には、はしかが大流行しました。

 ⇒ ウイルス

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