Subject : 骨髄検査
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骨髄検査
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骨髄を調べるには、骨盤の一部の腸骨稜(ちょうこつりょう)という部位から組織を採取します。医師に背を向けて横になり、上になった脚の膝を曲げます。局所麻酔により採取部位の皮膚と組織の感覚を麻痺させてから、骨に針を刺して骨髄を吸引します。
骨髄穿刺と骨髄生検の両方が必要な場合は、同時に採取を行います。皮膚と組織を局所麻酔で麻痺させた後、注射器の針を骨に刺します。骨髄穿刺の場合は、注射器のピストンを引いて軟らかい骨髄組織を少量採取し、これをスライド上に広げて顕微鏡で調べます。採取したサンプルを使用して、細菌、真菌、ウイルスなどの培養や、染色体分析、細胞表面のタンパク質の分析(フローサイトメトリー)などの特殊な検査を行うこともあります。多くの場合は骨髄穿刺だけで診断に十分な情報が得られますが、骨髄を注射器に吸いこむときに組織の構造が破壊されてしまうため、骨髄細胞が骨髄中でどのように配列していたかを調べるのは、この方法では困難です。
骨髄細胞の正確な解剖学的関係と組織の構造を調べる必要がある場合は、骨髄生検も行います。これは、中空の針を使って骨髄組織の小片をそのまま取り出す方法です。この組織片を保存し、薄い切片にして顕微鏡で調べます。
骨髄の採取では、最初にほんの少し衝撃のような痛みがあり、その後にごくわずかな不快感が生じます。処置は数分で終わります。
血球の異常がみられる場合、その原因を確定するために骨髄の検査が必要となることがあります。骨髄液を吸引する方法(骨髄穿刺[こつずいせんし])と、太い針で少量の骨髄組織を採取する方法(骨髄生検)の2通りがあります。いずれの方法でも、骨盤の骨(腸骨稜)から採取するのが一般的ですが、骨髄穿刺の場合には胸骨から行うこともあります。年少児の場合は、すねの骨(脛骨)から骨髄を採取することもあります。
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骨髄(こつずい、:bone marrow)
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