Subject  : 機能性胃腸障害(FD慢性胃炎)

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 機能性胃腸障害(FD慢性胃炎)
 FD(Functional Dyspepsia)とは、潰瘍がないにもかかわらず、上腹部不快感、悪心(おしん:むかつき)、嘔吐などの消化器症状を訴えるもので、従来は腹部不定愁訴(ふていしゅうそ)や慢性胃炎と呼ばれていたものです。病因としては、消化管の機能異常、胃酸分泌亢進、胃粘膜の萎縮などの身体的要因と心理・社会的要因があいまって発現すると考えられています。

 【症状】
腹部症状としては、上腹部不快感、腹満感、悪心(むかつき)、嘔吐などですが、この他にも倦怠感、肩こり、手足の冷え、立ちくらみ、背部痛などの全身の不定愁訴を伴うことがあります。精神状態としては、不安、心気、抑うつ、焦燥感などを認めることがあります。

 【診断】
 診断基準としては、上記のような腹部症状が4週以上持続することと、他の器質的消化器疾患がないことです。したがって、胃内視鏡検査を受けて、潰瘍、ガン、ポリープなどの疾患がないことを確認する必要があります。

 【治療】
多くの場合は、病院で消化管の検査を受けて異常のないことが確認されると症状が軽快します。しかし、検査結果の説明に納得がいかず、かえって症状が強くなるケースがあります。症状に対する不安・心気傾向の強い人、医療不信のある人、抑うつ状態の人には、消化管薬や整腸剤に加えて心療内科的治療が必要です。心理療法としては、一般的な支持的心理療法を行い信頼関係をつくること、心理・社会的ストレスが関係している場合はストレス対処法や抗不安薬の投与が必要です。また、うつ状態による身体症状である可能性が考えられる時は、抗うつ薬を処方します。
不安の強い時・・・ソラナックス
心気症状の強い時・・・レキソタン
うつ状態の強い時・・・・ドグマチール

 ⇒ 消化器系の病気

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