Subject  : カンデサルタン

カテゴリー: 健康・医療情報 > 薬学 


 カンデサルタン
 血圧を上げる「アンジオテンシンU」という体内物質をおさえる作用があります。これにより、体の血管が広がり、また水分や電解質が調整されて血圧が下がります。心臓や腎臓の負担を軽くする効果も期待できます。

おもに高血圧症の治療に使用されています。病状にもよりますが、心臓病(心不全など)や腎臓病(腎硬化症、糖尿病性腎症など)にも有効と考えられます。血圧を適切にたもつことは、将来起こるかもしれない脳卒中や心臓病、腎臓病を防ぐことにつながります。

アンジオテンシンU受容体拮抗薬と呼ばれる新しいタイプの降圧薬です。略称をARBといいます。作用的には、従来のACE阻害薬に近いです。高血圧の治療に、この系統が処方されることが増えてきました。国内で2番目のARBとなります。 ACE阻害薬に多くみられる“咳”の副作用がほとんどありません。その他の副作用も比較的少なく、長期維持療法に適します。持続性があるので1日1回の服用で済むのも利点です。 子供の高血圧症についても保険適用され、大人とは別に用法・用量が設定されています。

体のだるさ、めまい感、頭痛などがみられます。これらは、徐々に慣れてくることが多く、それほど心配いりません。ひどいときは早めに医師に相談してください。類似薬(ACE阻害薬)に多かった”咳”の副作用はほとんどみられまらせん。

もともと腎臓の悪い人では、飲み始めに腎機能が一時的に悪化することがあります。この場合、「高カリウム血症」にも注意が必要です。定期的に血液検査を受けて、重くなる前に予防することが大切です。

 ▼ 主な副作用
 重い副作用はまずありませんが、薬が効きすぎると、血圧が下がりすぎて、強いめまいや立ちくらみを起こします。失神など一過性の意識消失も報告されていますので、とくに高齢の人、血液透析中、厳重な減塩療法中、夏季脱水時、また利尿薬など他の薬と併用するときなどに注意してください。

 ⇒ 心臓病(循環器疾患)の薬と働き

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