Subject  : シクレソニド

カテゴリー: 健康・医療情報 > 薬学 


 シクレソニド
 シクレソニドは、それまでに用いられていた喘息治療薬であるベクロメタゾンプロピオン酸エステル(商品名:キュバール)、フルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名:フルタイド)、ブデソニド(商品名:パルミコート)に次ぐ、我が国4番目の吸入ステロイド薬として2007年に登場しました。

これらの吸入ステロイド薬は、細胞内に局在するグルココルチコイド受容体に結合した後、核内へ移行し、DNAに結合して炎症反応に関わる各種因子の発現を抑制することで、気管支の炎症を強力に抑える作用を持っています。さらに、シクレソニドは他の吸入ステロイド薬とは異なり、プロドラッグ(生体で代謝作用を受けて変化後に効果を発揮する薬剤)として、吸入投与後に肺および気道で活性代謝物に変換される「局所活性化型薬剤」です。また、その代謝活性物が肺組織内に長時間留まることができるため気管支喘息治療の場合は1日1回(用量100-400μg)投与で治療できる特性を有する医薬品です。さらに、この薬剤は他の吸入ステロイド薬と比べて微細粒子の割合が高く、肺内到達率が高いことも特徴としてあげられます。

 ■ COVID-19に対する効果
 「シクレソニド(商品名オルベスコ)」について、国立国際医療研究センターは2020年12月23日、軽症患者を対象とした臨床研究で有効性は示されなかったと発表した。

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