Subject  : 動悸

カテゴリー: 健康・医療情報 


 動悸
 動悸とは、自分の心臓の拍動(心拍、ドキドキという動き)に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態のことです。脈拍が速くても、遅くても、普通であっても、その脈拍がいつもと違うだけで動悸と表現されますので、どのような動悸なのかが大切です。

心臓は1分間に60〜70拍で規則的に収縮しますが、このリズムが崩れることを総称して不整脈と呼んでいます。心拍数が多い/少ない、本来起こらないタイミングでの収縮などいろいろバリエーションがあり、これらを自覚した場合に動悸という症状になります。不整脈は治療が必要な場合とそうでない場合がありますが、生命の危険があるものも含まれます(特に動悸とともに失神してしまうような場合)ので注意が必要です。 また、不整脈がなくても、心臓弁膜症や肥大型心筋症などで心臓の本来の動き方・働き方から逸脱する場合にも、動悸を感じることがあります。

一方、心臓の動きは自律神経によって制御されています。自律神経は体内のさまざまなシグナル(ホルモンなど)を感知しながら調整していますが、発熱や貧血、起立性低血圧、甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、更年期障害、低血糖などがあると、その影響を受けて動悸を自覚することがあります。また、こころの病気(パニック障害やうつ病など)も、心臓の機能に影響を与える可能性があります。

脈が速くなるタイプの不整脈(代表的な病名は「発作性上室性頻拍」)では、発作が起こると1分間に140〜150回も脈打つことが多いのです。ちなみ に、正常といわれる心拍数は目安として1分間に50〜90ですから、相当脈拍数が多いということになります。ただ、突発的に心拍が速くなっても、ふらつい たり、失神したりしない限りは、ひどくあわてなくても大丈夫です。このタイプの不整脈は息を止めてこらえたり、上まぶたをギュッと押したりすると、発作が止まることがあります。

「発作性心房細動」は、血液を全身に送り出すポンプの役割を果たす心房という部屋に異常が起こる、不整脈の発作 です。文字通り、脈と脈の間隔が不規則となり、しかも脈拍数が多いことが多く、ドキドキの原因となります。

胸の痛みがともなう場合は、「急性心筋梗塞(あるいは狭心症)」の可能性もあり、これは死に至る代表的な病気ですか ら「あわてたほうがよい」、リスクの高い動悸ということになります。  また、動悸とともに、呼吸困難もしくはふらつき、あるいは両方をともなう場合は、「肺塞栓症(肺の血管が詰まる病気。エコノミークラス症候群)」の可能 性もあります。これも、致命的になりかねない病気であり、緊急の治療を要することがあります。

その他にも「蜂に刺される」「薬の副作用による急性の重症アレルギー症状」「ぜんそく発作」「食中毒」「熱中症などによるひどい脱水」「急性アルコール中毒」なども動悸の原因になることがあります。

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 ⇒ 心臓に関連する病気

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