Subject   : テラヘルツ光

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 テラヘルツ光
テラヘルツ光とは、未開拓領域の電磁波で、光と電波の中間に位置しているといえます。周波数が10の12乗(テラ)Hzであることから、テラヘルツ光という名前で呼ばれています。
 テラヘルツ光は一般的に、300 GHz〜10 THz 範囲の周波数で定義され、これは 1 mm 〜 30 μm の波長範囲に該当します。電磁気スペクトルにおいては従って、遠赤外線とラジオ波の間の帯域にあたります。

■ テラヘルツ波の物理的な特徴と応用
テラヘルツ波の物理的な特徴は、電波と光の中間的なものであり、それに加えて、物質との相互作用において、この周波数領域ならではの特徴があります。

  1. 適度な直進性・集光性を持つためにイメージング(画像計測)が可能であり、1mm程度の分解能が得られる。
  2. 水などの極性液体に強く吸収され、金属に反射される。
  3. 波長以下の細かい構造による散乱を受けないため、紙、布、陶器などをよく透過する。
  4. 多くの物質がこの周波数領域において特徴的なスペクトルを有するため、それにより物質の特定が可能である。

テラヘルツ光の発生とその利用の有効性は、セキュリティー技術、化学、生物、メディカル分野など広範な分野に及びます。テラヘルツ光は、布や紙といった可視光の通らない種々の材料を透過することができる一方、水や有機物質のような一般に透過性が高いとされる物質には吸収されます。このユニークな吸収特性は、空港における爆発物の発見や、ポスト内の生物/化学物質の検出といった、セキュリティー診断技術 や画像技術における新しい可能性を拓くものとして注目されています。

 ○ CW テラヘルツ光の発生
 テラヘルツ光の発生にはいくつかの方法があります。そのうち主な方法の一つでは CW ダイオードレーザ、特に 分布帰還型(DFB)レーザ が採用されており、また別の方法では フェムト秒レーザ が利用されています。
 ⇒ レーザー(LASER)

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