Subject   : 生物進化論(evolution theory)

カテゴリー  : 学びの館 > 地学 


 生物進化論(evolution theory)
 生物が進化したものであることの提唱、あるいは進化に関する諸種の研究および議論、またはそのうち特に進化の要因論。

進化に関する近代的観念は、18世紀中葉よりあらわれているとされる。進化要因論として最初の体系的なものはJ.B.ラマルクの学説で、ついででたC.ダーウィンの自然淘汰説により進化の観念が確立された。そののちネオダーウィニズム・ネオラマルキズム・定向進化説・隔離説・突然変異説などの諸説があらわれ、小突然変異(micromutation)説や全体突然変異説も主張された。現在は、生存闘争の原理を一方の支柱とし、変異とその遺伝に関する現代の知識を他方の支柱とする自然淘汰説が一般的に認められており、これがしばしばネオダーウィニズムの名でよばれるが、生物界の諸現象をひろく照合していく傾向のうえからは総合説(synthetic theory)とよばれる。

分子遺伝学の諸成果や集団遺伝学の諸研究は、特に大きな成果をおさめた。ただ自然淘汰説に対する批判が新たに提起されるなどのこともある。進化論は生命の起原の問題と密接な関係をもち、古くはラマルクが両者を一貫のものとして論じたが、ダーウィン以来は一応切りはなされて論じられてきた。しかし現在では、生命の起原の研究が進展するにしたがって、ふたたび二つの問題が一体化している。

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 ⇒ 自然淘汰説(natural selection theory)

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