Subject   : ペプチド(peptide)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学 


 ペプチド(peptide)
2〜50個くらいのアミノ酸が脱水縮合によりつながった化合物を,ペプチド(peptide)という。ア ミノ酸間をつなぐ結合をペプチド結合という。
2またはそれ以上のアミノ酸がペプチド結合(アミノ酸のカルボキシル基と 別なアミノ酸のアミノ基間の共有結合)をしたもの。
アミノ酸数10以下のものをオリゴペプチド(oligopeptide) 、 アミノ酸数10〜100以下で構成されたものをポリペプチドと呼ぶ。 直線状と、環状ペプチドがあります。

タンパク質とは、染色性でも異なり、透析性もあります。
 天然のペプチドは,タンパク質と同様に,固有の機能をもつものが多い。ホルモン,毒ペプチ ド,抗生物質,神経伝達物質,酵素阻害剤,細胞内還元剤など,その作用は多岐にわたります。

種類 メモ
ホルモンペプチド インシュリン,オキシトシン, アンジオテンシンU
ADH(バゾプレッシン)
抗生物質
(特殊アミノ酸を含むものが多い)
ペニシリン,グラミシジンS
酵素阻害ペプチド ロイペプチン,ペプスタチン,植物トリプシ ンインヒビター
神経伝達物質 メチオニンエンケファリン,サブスタンス P
呈味ペプチド アスパルテーム
毒ペプチド AM-トキシン,アマニチン,コブラトキシン,メリチン(melittin)
その他 グルタチオン(細胞内還元剤) シンU

・微生物が産生する抗生物質(ペニシリン、ポリミキシンなど環状ペプチドが多い)、
・解毒などに利用されるグルタチオンなど数多く見出されています。

名称は、 構成アミノ酸のうちカルボキシル基がペプチド結合に関するものの語尾に、 -yl をつけ、例えば glycyl-histidyl-alanine のように呼ぶ。 略記するには、 Gly-His-Ala の様にします。

■ ポリペプチド(polypeptide )
ペプチドのうち構成アミノ酸数が10以上のものをいう。
自然界に存在するものでは、 ペプチドホルモンが知られています。 ソマトスタチン(アミノ酸数14)、シンスリン(A鎖:アミノ酸数21、B鎖:アミノ酸数30) グルカゴン(アミノ酸数29)、副腎皮質刺激ホルモン(アミノ酸数39)、 などがあります

 ⇒ アミノ酸

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