Subject   : 生理学と病理学

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 生理学と病理学
形態的側面からアプローチする解剖学や形態学と対置される。また異常な生理状態を調べる病理学と対義的に用いられることもある。 すなわち、生理学とは生命現象のありのままを研究する学問です。

古くは動物生理学と植物生理学に分類されていたが、現在では動物生理学のことを生理学と呼ぶことが多い。ホルモンなどの内分泌を研究する内分泌生理学、細胞内の現象を扱う細胞生理学、神経に注目する神経生理学、また特に神経の電気刺激を計測する電気生理学、大脳の機能に特化した大脳生理学、歯科・口腔領域の生理学的特徴を研究する口腔生理学などの分野がある。

■ 病理学(Pathology)
病理学(びょうりがく,Pathology)とは、病気の原因、発生機序の解明や病気の診断を確定するのを目的とする、医学の一分野である。
細胞、組織、臓器の標本を、肉眼や顕微鏡などを用いて検査し、それらが病気に侵されたときにどういった変化を示すかについて研究する学問である。殊に、後述する病理診断との関係もあり、顕微鏡レベルの変化についての研究=組織病理学(Histopathology)の占める割合が大きい。近年では、腫瘍細胞の遺伝子配列、蛋白質発現などの変化を捕捉するために、PCR、RT-PCR、免疫組織化学、レクチン染色、ハイブリダイゼーション、ウエスタンブロットなどの手法を用いて解析を行い、治療に結びつける研究が行われるようになってきている。
尚、歯科分野においては、口腔病理学という専門分野があり、歯学部に研究室が置かれている。

■ 免疫学(Immunology)
免疫学とは、生体の持つ免疫機能の解明を目的とする学問分野のこと。

免疫には生物が広く持つ自然免疫と、哺乳類や鳥類がもつ獲得免疫がある。
抗体の機能をになう免疫グロブリンの多様性の生成機能、B細胞、T細胞の抗原レセプターの多様性形成機構、リンパ球内でのシグナル伝達機構、リンパ球の発生・分化・成熟機構、細菌やウイルスなど病原体と生体の相互作用の解析、自己と非自己の識別機構の詳細など、対象は多岐にわたる。
過剰免疫応答による疾患(アレルギー、炎症性疾患等)や自己免疫疾患の病理と治療法の理解や、免疫機能の亢進による保存的治療法の研究、移植免疫学など、今日の医学における免疫学は臨床医学と密接な関わりを持つ。

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