Subject : SmartAmp法
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
SmartAmp法
-
SmartAmp 法は、理研が開発した、PCR に変わる DNA 増幅技術で、一定の温度で増幅
反応が進行する「等温核酸増幅法」の一つです。
従来の「リアルタイムPCR法」はターゲットとなる遺伝子配列の複製を増やすために、温度を下げたり上げたりを精密に何度も何度も繰り返さなくてはならず、装置も複雑で検査時間もかかりました。
それに対し、「LAMP法」も「SmartAmp法」もターゲット配列に対した特殊なプライマーを利用することにより一定温度(60数℃)で複製が進むので簡便かつ高速な検査が可能です。SmartAmp法は血液1滴から遺伝子を特異的に増幅して検出する簡便・迅速・安価な新しい遺伝子検出技術です。
特長は、従来の PCR 法と比較すると、
@等温増幅(PCR のようにサーマルサイクルではないため、温度コントロールに大量のエネルギーを必要とせず、機器の小型化に最適)、
A高速検出(10-30 分)、
B増幅の検出で陽性判定できるのでデータ解析がシンプル、
CPCR より高い検出特異性、
D高感度(PCR 法と同等以上)、
などの特長を持ちます。
非対称なプライマーセットと鎖置換反応活性を持つDNAポリメラーゼ(Aac DNA Polymerase)によって等温条件下で核酸増幅を行うことが技術的な特徴です。
SmartAmp法で使用するプライマーは、伸長後の合成鎖とループ構造を形成するように設計されています。このループ構造が等温条件下でプライマーが結合する一本鎖状の領域を提供します。Aac DNA Polymeraseは、強い鎖置換反応活性をもち、DNA鎖合成の進行方向にある二本鎖DNAを解離しながら伸長反応が進行します。SmartAmp法では、非対称なプライマーデザインによって、SNPや遺伝子変異を検出し易いのが特徴です。
- ■
-
⇒
PCR法
[メニューへ戻る]
[カテゴリー一覧]
[HOMEへ戻る]
[用語索引]
[前のページに戻る]