Subject   : LAMP法(Loop-Mediated Isothermal Amplification)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 LAMP法(Loop-Mediated Isothermal Amplification)
 LAMP法(Loop-Mediated Isothermal Amplification)は、PCR 法に比べて少し感度が劣りますが、新型コロナウイルスの遺伝子を 1 時間足らず で検出できる迅速で簡便な検査法です。LAMP 法は唾液など検体の種類によっては偽 陽性となることが指摘されています。検査法に適した検体を使用することが大切です。

迅速,簡易,精確な遺伝子増幅法である 標的遺伝子の6つの領域に対して 4種類のプライマーを設定し、鎖置換反応を利用し て一定温度で反応させることを特徴としている。 サンプルとなる遺伝子,プライマー,鎖置換型 DNA 合成酵素,基質等を 混合し、一定温度 ( 65℃ 付近 )で保温することによって 反応が進み、検出までの工 程を1ステップで行うことができる。 新型コロナウイルスのようにターゲットが RNA ウイルス の 場 合 は 前 述 の 試 薬 に 逆 転 写 酵 素 を 追 加 ,混 合 す る こ と に よって RNA から cDNA を合成して増幅・検出する 。

 ● 蛍光 LAMP 法
 蛍光 LAMP 法では,蛍光色素として二重鎖 DNA と特異性高 く結合するシアニン系色素を用いている.このシアニン 系色素はデオキシリボ核酸の平面上の塩基に挿入され, リン酸基と静電気的に結合(インターカレーション)す ると,青色光で励起され緑色光の蛍光を発する特徴を持 っている. LAMP 法により増幅された DNA に蛍光色素を結 合させ,励起光を照射,蛍光を経時的に検出すること で,増幅をリアルタイムに測定する . 図2は蛍光 LAMP 増幅 曲線で,検体毎の蛍光強度の時間変化を表しており,蛍光強度が急峻 に増加して検体が陽性を示している.

 ⇒ PCR法

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