Subject   : TSH刺激性レセプター抗体(TSAb)

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 TSH刺激性レセプター抗体(TSAb)
 甲状腺刺激抗体(TSAb) 甲状腺機能亢進症におけるバセドウ病はTSH受容体抗体(TRAb)によって発症します。TSH 受容体抗体には刺激型と阻害型の2種類があり、このうち刺激型はTSH受容体に対してアゴニストとして作用し、甲状腺細胞膜中のadenylate cyclase活性を刺激し、甲状腺内のサイクリックAMP(cAMP)産生を増加させるバセドウ病の原因物質と考えられます。甲状腺機能亢進症を示すバセドウ病の診断、破壊性甲状腺機能亢進症(無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎)との鑑別診断に有用です。

甲状腺機能亢進症におけるバセドウ病はTSH受容体抗体(TRAb)によって発症する。 TSH受容体抗体には刺激型と阻害型の2種類があり、このうち刺激型はTSH受容体に対してアゴニストとして作用し、甲状腺細胞膜中のadenylate cyclase活性を刺激し、甲状腺内のサイクリックAMP(cAMP)産生を増加させるバセドウ病の原因物質と考えられる。

TSAbは結果が判明するまでに数日を要します。すぐに結果がわかること、診断能力はほぼ同等であることから通常はTRAbを測定します。一部のバセドウ病では2つの測定結果に食い違いが生じることがありますので、バセドウ病が疑われて測定したTRAbが陰性であった場合はTSAbを追加して測定することがあります。これらの抗体は診断目的以外に、バセドウ病の勢いを調べるときにも測定します。病勢が鎮まってくると抗体の値も低くなってきます。

TSHレセプター(受容体)にTSH(甲状腺刺激ホルモン)が結合すると活性化されるが、TSH刺激性レセプター抗体(TSAb)はこの結合を阻止する。 しかし、抗体のなかには甲状腺刺激活性を持つものがあり、バセドウ病の診断に不可欠である。

<出典:LSIメディエンス他>

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 ⇒ 甲状腺の病気

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