Subject : 自己位相変調
カテゴリー : 光学
自己位相変調
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強いレーザー光が媒質中を伝播すると光Kerr効果(非線形屈折率)により、媒質の屈折率は光強度の関数になります。一般の透明媒質では、光強度が高くなると屈折率も高くなります。光の位相速度は屈折率の関数ですから、光強度の高い部分では伝搬する光のそのものの位相速度が遅れます。空間的に強度分布があれば、光強度の強い部分に向かってビームは収束します。この良く知られる自己収束現象も自己位相変調の一種です。
一方、フェムト秒レーザーのように時間方向に強い光強度の変化がある場合、位相速度はパルスのピーク付近で遅れます。パルスの立ち上がり部分の波長は長くなり、後半の波長は短くなります。この結果、パルスのスペクトルは拡がります。自己束縛による超広帯域光の発生は空間・時間両方の自己位相変調を同時に用いた波長変換法です。
物質中に超短パルス光などの強い光が入射すると,光強度に比例して物質の屈折率が変化する。これは三次の非線形光学現象のひとつで非線形屈折率効果とよばれるが.この非線形屈折率効果を誘起する光自身の位相が変調を受ける現象を自己位相変調とよぶ.この自己位相変調は超短パルス光のスペクトルチャープを引き起こす.最近では自己位相変調による白色コヒーレント光発生(スー パーコンティニュウム)が分光などの分野で広く用いられるようになった。
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