Subject   : マイケルソン干渉計(Michelson interferometer)

カテゴリー  : 光学 


 マイケルソン干渉計(Michelson interferometer)
 アメリカの物理学者マイケルソンによって考案された二光束干渉計。光速度の測定に用いられたことで有名である。

 マイケルソン干渉計の主要部は、均質なガラスでつくられた2枚の平行平面板P1、P2と、平面反射鏡M1、M2である。P1とP2は平行で、かつ入射光に対して斜め45度傾けて置かれている。P1の裏面は、反射率が50%近くになるように半透明になっている。反射鏡のうち、M2は固定されているが、M1は微動ねじによって前後に移動調節することができる。上方から入射した光は、P1の裏面で反射またはそれを透過し、それぞれM1、M2によって反射されP1に戻る。ここでM1からきた光はP1を透過してスクリーンTに向かいM2からの光はP1で反射されて同じくTに向かう。平行平面ガラス板P2は、M1に向かった光がP1内で生ずる光路の長さを正確に補償するために挿入されたものである。P1の半透明反射鏡によって、M1の像がM2の近くに、あるいはM2の像がM1の近くにできた場合を考えると、両者が完全に平行ならば等傾角干渉縞(じま)(同心円干渉縞)、少し傾いていると等厚干渉縞(平行線干渉縞)が観測される。M1を前後に移動すると、前者では円形干渉縞が中心から湧出(ゆうしゅつ)、または中心に向かって消滅し、後者では縞が移動する。鏡の移動量が2分の1波長のとき干渉縞1本分が移動するので、鏡の位置の変化、または一方の光路長の変化を波長の数十分の1の精度で検出することができる。マイケルソン干渉計の変形の一つとして、トワイマン‐グリーン干渉計があり、光学素子の検査に用いられている。

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 ⇒ 干渉法

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