Subject   : エバネッセント光(evanescent light)

カテゴリー  : 光学 


 エバネッセント光(evanescent light)
 光がある入射角をもってカバーガラスに入射するとき,その角度が一定以上に大きくなるとすべての光が反射する全反射が起こる.カバーガラスの全反射面ではその反対側でわずかに光がしみだしており,これをエバネッセント光という.エバネッセント光を蛍光の励起に利用するとカバーガラス近傍の数百nmの領域のみを励起することができ,背景光のない高い分解能の画像取得が可能となる。

物質の後光界領域にだけ存在する光で、ミクロの世界にだけ現れ、トンネル効果という現象によって、物質の内部の光が外側に染み出してくる光の総称。通常、光は遠くまで広がる性質を持っているが、エバネッセント光は極めて近距離にしか広がらず、光の波長よりも短い100ナノm以下の領域だけ照らすことができる。この特殊を光とSNOMを利用して、日立製作所は1テラ・ビットの情報が蓄積できる装置を開発している。

■ エバネッセント波(Evanescent Wave)
 電磁波が反射する際、反射する媒質の中にわずかに浸透する成分。例えば、光が透明媒質の境界で反射する際、反射する光がわずかに媒質の中に染み出し、反射位置がわずかに光の進行方向にずれる。このずれをグースヘンヒェンシフトと呼ぶ。また、光ファイバや光導波路の中を光が伝搬する場合、コアから一部クラッドへ光が漏れ出しており、それらを近接して配置すると、それぞれのコアを互いに行き来して伝搬する。このことを利用して、光ファイバカプラが実現されている。

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