Subject   : 合成ゴムの種類と特徴

カテゴリー  : 産業・技術 


 合成ゴムの種類と特徴
イソプレンによく似た構造の単量体を付加重合させ,天然ゴムとよく似た性質を もつ合成ゴムをつくることができる。単量体により,いろいろ異なった特性をもつ 合成ゴムができる。

合成ゴムは日本でのゴム消費量の6割を占める。ゴムの使用目的は,タイヤやチューブが多く,その他には, ベルトやホースなどがある。

略称 名称 耐性のよい性質・物質 使用温度〔℃〕 メモ
SBR スチレン・ブタジエンゴム 摩耗性,水蒸気 −42〜120 スチレンモノマーとブタジエン
自動車タイヤ、履物、ゴム引布等
BR ブタジエンゴム 反発弾性,摩耗性,寒 −73〜120
IR イソプレンゴム 弾性,摩耗性,寒 −50〜120 天然ゴムに比べ加工性に優れ、品質も安定している。自動車タイヤ等に使用。
IIR ブチルゴム 屈曲,気候,油,酸塩基 −60〜150 イソブテンとイソプレン
EPT エチレン・プロピレンゴム 耐オゾン性、耐候性、耐熱性
自動車部品、電線被覆、建材等
CR クロロプレンゴム 摩耗性,気候 −32〜130 アセチレンまたはブタジエンを原料とするクロロプレンモノマーを重合して得られる特殊合成ゴム。耐候性、耐熱性、耐油性等に優れ電線被覆、ゴムベルト、自動車部品、接着剤等に使用
NBR アクリロニトリル・ブタジエンゴム 油,水蒸気 −42〜130 耐油性、耐熱性が優れた特殊ゴムで、耐油ホース、パッキング、印刷ロール等に使用される。
FKM フッ素ゴム 熱,気候,酸,炎 −10〜300 -CF2CH2-,-CH2CF(CF3) -
Q シリコーンゴム 熱,寒,塩基,水蒸気 −70〜280 -Si(CH3)2O -


● エラストマー(elastomer)
一般にゴム類のような弾力性の顕著な高分子材料をいう。架橋タイプ(天然ゴム及び合成ゴム加硫物)と熱可塑性タイプ(熱可塑性エラストマー)がある。

 ⇒ 高分子化合物の分類
 ⇒ 天然ゴム

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