Subject   : 次世代のリソグラフィ技術

カテゴリー  : 半導体 


 次世代のリソグラフィ技術
リソグラフィは半導体集積回路を製作するプロセスの一つで、シリコンウエハに塗布されたレジスト樹脂に集積回路のパターンを転写する技術です。リソグラフィ技術は半導体集積回路の高集積化を進める上で最も重要な技術です。

32nmプロセスにどの技術を採用するかが、大きな関心事となっている。主要な候補は2つある。1つは、ArF液浸露光技術だ。波長193nmのArFエキシマレーザーを光源とし、対物レンズとシリコンウエハーの間に液体を挟んで解像度を高めた技術である。
もう1つの候補は、EUV(Extreme Ultraviolet)露光技術である。波長が13.5nmと短い軟X線を光源とする、縮小投影露光技術である。

● ArF液浸露光技術(immersion lithography)
波長193nmのArFエキシマレーザーを光源とし、対物レンズとシリコンウエハーの間に液体を挟んで解像度を高めた技術である。
液浸露光方式とは、従来の露光方式では投影レンズとフォトレジスト上に空気(屈折率=1)を満たし回路パターンを転写 したものを、空気の代わりに液体(水:屈折率=1.44)を満たし、液体の屈折率を利用してより微細な回路パターンの転写 を可能にした技術です。

IBMとASMLは共同で、開口数(NA)0.93の液浸リソグラフィ技術の性能を発表。 Freescale SemiconductorとPhilips Semiconductor、STMicroelectronicsの共同研究グループは、65nm世代向けの液浸リソグラフィ技術を報告。

● EUV(Extreme Ultraviolet)露光技術
波長が13.5nmと短い軟X線を光源とする、縮小投影露光技術である。
 現在チップ製造に用いられているのはDUV(遠紫外線)リソグラフィと呼ばれる技術だが、EUVではその20分の1程度の波長の光線を用いる。それに伴って回路も微細にすることができ、乗せられる回路の数が増えることでプロセッサの性能も向上する。
Intel社は既にEUVによってゲート長20nmのトランジスタを開発したと発表しています。
 ⇒ リソグラフィ(lithography)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]