Subject   : 有機薄膜太陽電池(有機半導体太陽電池)

カテゴリー  : 半導体 > 


 有機薄膜太陽電池(有機半導体太陽電池)
 普通の太陽電池はp型とn型の二層に分かれていますが、この太陽電池は違います。n型とp型の両方の半導体を混ぜ合わせて塗り、電極をつければ電池になります。無機半導体からすれば常識外れのこの太陽電池、有機物を用いた半導体から出来ています。もちろん、通常通りにp型とn型の2層構造のものも製造できます。

 製造が簡単な上、様々な色や形が実現でき、半透明のものやフレキシブルなものも造ることができます。変換効率はまだ3〜5%程度ですが、室内のインテリアやおもちゃなどから実用化が始まる見込みです。将来は、屋根や壁に「塗る」だけで使えるようになるかも知れない太陽電池です。
いずれも現在のところ、変換効率と耐久性が課題になっています。しかし耐久性をあまり必要としない用途から実用化が始まり、性能の向上につれて市場で大きな競争力を持つようになると考えられています。

 導電性ポリマーやフラーレンなどを組み合わせた有機薄膜半導体を用いる太陽電池。開発が進めば、色素増感太陽電池よりもさらに構造や製法が簡便になると言われており、電解液を用いないために柔軟性や寿命向上の上でも有利なのが特長である。21世紀に入ってから盛んに開発が行われるようになっている。課題は変換効率であり、現在の記録は単接合では4〜5%程度、多接合ではUCSBの Heegerらの6.5%である。より高効率の出る 材料の探索が進められている。


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