Subject   : CME(コロナ質量放出)

カテゴリー  : 天文・宇宙 


 CME(Coronal Mass Ejection)
 コロナ質量放出(CME)とは、太陽のコロナから大量の物質が一気に放出される現象をいう。

コロナ質量放出の様子は、コロナグラフによって観測することができる。 CMEのほとんどは、電子と陽子からなるプラズマであるが、ヘリウムや酸素の原子が含まれることもある。 CMEは単独でも発生するが、フレアを伴うケースも多い。 また、放出され惑星間空間に広がったものを惑星間CME(Interplanetary CME:ICME)と呼ぶ。

コロナ質量放出(CME)も太陽活動周期に連動する。 太陽活動の極小期には、コロナ質量放出が1日に1回程度発生する。 これが極大期になると、CMEは1日あたり5〜6回程度発生する。 これは、地球から観測した結果だ。 コロナ質量放出は当然、地球から見て太陽の反対側でも発生しているので、実際はこの倍の頻度と考えていいだろう。

コロナ質量放出が地球に到達すると磁気嵐が発生する。電波による通信が途絶したり、人工衛星がダメージを受ける。 宇宙飛行士の船外活動などは、危険極まりない。 CMEの地球到達には1〜5日程度要するので、その間に対策を講じるのだ。 このような活動を宇宙天気予報(スペースウエザー)という。 太陽観測衛星SOHOによると、CMEの平均速度は489km/sと測定された。 遅いものは200km/s、速いものは2700km/sである。 ICMEは移動するうちに、太陽風からの影響を受けるため太陽風と同等のスピードにならされていくという。

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 ⇒ 太陽

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