Subject   : 「ジャム」「ゼリー」「マーマレード」

カテゴリー  : 食品・料理 


 「ジャム」「ゼリー」「マーマレード」
果実全体を破砕し、加熱・濃縮したものをジャム(Jam)といいます。(保存食) 「ゼリー(Jelly)」は果実から搾汁した果汁に加糖することで、ゲル化したものをいいます。そしてこのゼリーの中に果皮(主に柑橘類)が浮遊している状態を「マーマレード(Marmalade)」といいます。

○ ジャム
紀元前320年頃、有名なアレクサンダー大王が、東征してインドを攻略し、貴重な砂糖をヨーロッパに持ち帰ってジャムがつくられ、王侯貴族僧侶が、珍重して食べたといわれます。その後、十字軍のオリエント遠征(1096〜1270年)で、大量の砂糖が持ち帰られて、ジャムづくりが一般に普及されるようになりました。(日本ジャム工業組合ホームページより抜粋)

本来ジャムは、果物の保存食としてつくられた、しっかりとした甘さがあるジャムでした。一方、最近のジャムは保存食の意味合いが薄れ、ブルーベリーのアントシアニン色素、柑橘系の香気成分、ヨーグルトとの取り合わせなど健康イメージが強くなり、低糖度のジャムが好まれるようになりました。一方、パティシエがつくるコンフィチュールとしておしゃれな感覚の選択肢も増えています。

一般的には砂糖(主に砂糖大根や砂糖キビから抽出)が多いです。最近はすっきりした甘さを求める商品もあり、水飴や果糖ぶどう糖液糖、異性化液糖(澱粉を分解して精製)なども使われます。
「糖度」とは、 全体に占める糖の含有度を百分率(%)で表したもので、甘さの目安になります。0〜100(単位:度)までの数値の中で、大きい数字ほど「糖度が高い(糖分が多い)」事を示しています。日本ジャム工業組合では高糖度(糖度65度以上)、中糖度(糖度55以上65度未満)、低糖度(糖度40度以上55度未満)と呼称を設定しています。

○ ゼリー(Jelly)
“プルプル”のゼリー状にしたい時は「ゲル剤」、“トロトロ”にしたい時は「増粘剤」をプラスして使用しています。 主に柑橘の皮やりんごなどから抽出してつくられる、ペクチン(果実や野菜などの細胞壁をつくる食物繊維)でジャムの粘度を出します。もともと果実にもペクチン(及びクエン酸)は含まれています。 増粘多糖類を表記する場合はペクチン、ローカストビーンガム(豆から抽出)、カラギーナン(海草類から)など、2種以上の増粘剤をブレンドして使用しています。

○ プレザーブスタイ
ベリー系(ストロベリーやブルーベリー等)はホール状、りんごやパイン等大きい果実はカットされた果肉を残した状態の事です。しかし、もともとやわらかい果実は、プレザーブスタイルで製造を始めても、加熱時、充填時などに崩れしまい、原型そのものとはいえない場合もあります。
 ⇒ 果実加工品

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