Subject   : ギョーザとシウマイ

カテゴリー  : 食品・料理 


 ギョーザとシウマイ
 中国の北方で誕生し,主に皮を食べるのを目的にしたのがギョーザ。南方で誕生し,肉を食べるために皮で包んだのがシウマイで,皮はシウマイの方がずっと薄い。

古代の中国では銀を箸置きのような形にした元宝銀が通貨として使われていた。半分に折ってひだをつける一般的なギョーザはこの元宝銀の形を真似たもの。 ギョーザを食べると金運がつくといわれ,中国の北方ではおおみそかにギョーザをたくさん作り,正月三が日はギョーザを食べる習慣がある。

皮をふたつ折りにし,半円形の合わせ目に細かいひだをつけ,中央に縦のすじを立ててその両側に赤い色素を目に見立ててつけたもの。中国では蝶々は長寿の象徴である。鶏冠餃(ガイグンガウ)は、あんをのせた皮の端を中央に寄せ,右側と左側を交互に合わせたもの。伝統的な飲茶用のギョーザの包み方のひとつ。 四色餃子は、左右,上下の四方から中心に皮を寄せ,上部のくぼみに青菜,シイタケ,ニンジン,いり卵などを飾ったもの。四色は中国では縁起もので,出世,金,結婚,出産を表す。

● 蒸しギョーザ
 蒸しギョーザ 強力粉に水を加えてこね混ぜ,皮を作ってあんを包み,蒸気のあがったせいろに並べて蒸し上げる。一度にたくさん作れ,ふっくらとした食感を味わうことができる。せいろは、竹製で蓋が網代に編んであり,余分な水分を吸収したり外に逃がしたりするので,蒸しギョーザを作るときに,ギョーザがふっくらと蒸し上がる。

● 焼きギョーザ
 鍋に貼りつけて焼くことから,本場中国では「鍋貼(グォティエ)」という。皮はパリパリに,あんがたっぷり詰まってふっくらとふくらんでいるのがおいしい。焼きギョーザの皮は、強力粉と薄力粉を半々に混ぜ,熱湯でこねて餅のように粘りを出す。焼いているうちにあんとよくなじんで破けにくいうえにカリッと焼き上がるからだ。

● ゆでギョーザ (水ギョーザ)
 水ギョーザともいう。ゆでたては箸でつかむのが難しいくらい皮がツルンとしてなめらか。酢じょうゆとラー油を合わせたものをつけて皮の弾力を楽しみながら食べる。ゆでギョーザの皮は、強力粉に水を少しずつ加えてよくこねる。ひっぱってみるとすぐにちぎれるが,ゆでるとコシが出て弾力のある皮になり,モチモチした食感が楽しめる。

● 揚げギョーザ
 たっぷりの油でカリッと揚げたギョーザは香ばしさが身上。火の通りが均一で早いので,2枚の皮であんをはさんで円盤状にしたものなど,いろいろな包み方ができる。

● 澄麺皮(ドゥメンピー)
 主としてエビギョーザなどに使われる,透明感のある皮。小麦粉からタンパク質を除いた浮き粉を使って作ったもので,弾力と粘りがある。
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