Subject   : アスパラギン酸(Asp)

カテゴリー  : 話題のことば > アミノ酸


 アスパラギン酸(Asp)
アスパラガスに多く含まれるアミノ酸で、その名前もアスパラガスに 由来しています。
アスパラギン酸は、体内で窒素やエネルギーの代謝に関係することが 報告されています。 体内の老廃物の処理、肝機能の促進、疲労回復などの作用があり、 皮膚に対しては、代謝を活性化させる作用があると言われています。
また、アンモニアと結合してアスパラギンとなることから、アンモニアの 解毒作用も知られています。
エネルギー源として最も利用され易いアミノ酸のひとつです。 栄養剤などの成分として利用されることがあります。アスパラギン酸は エネルギー生産の場である TCA回路を活性化するアミノ酸のひとつです。 また、脳の神経シグナルを伝達する化合物でもあります。

 アスパラギンは、アスパラギン合成酵素(asparagine synthase)により、アスパラギン酸とグルタミンの反応で、アミノ基転移される。
 アスパラギン酸+グルタミン+ATP→グルタミン酸+アスパラギン+AMP+リン酸(PPi)
 アスパラギンは、アスパラギナーゼにより、アスパラギン酸とアンモニアとに、分解される。
 アスパラギン+水(H2O)⇔アスパラギン酸+アンモニア(NH4+)
 正常な細胞は、アスパラギンを合成出来るが、急性リンパ性白血病細胞は、アスパラギンを合成出来ないので、増殖に、アスパラギンを必要とする。L-アスパラギナーゼ(医薬品名:ロイナーゼ)は、アスパラギンを分解して、白血病細胞の増殖を、抑制する。

◆ アスパラギン酸の機能
・ アスパラギン酸は、窒素代謝・エネルギー生産のバランスを取ります。
・ アスパラギン酸は、疲労回復作用が知られています。
疲労がたまると、元気を維持するための大切な栄養素であるカリウムとマグネシウムを補給しなければなりません。そのような生体内の代謝時にアスパラギン酸はカリウム・マグネシウムと結びついて細胞内へ取り込まれます。アスパラギン酸の働きによってそれらの吸収をよくし、細胞内でのバランスを正常に戻し、素早い疲労回復へと繋がります。
・ アスパラギン酸は、脳の神経伝達物質の一つです。

◆ アスパラギン酸が含まれる食品例
小麦胚芽 / うなぎ / 大豆 / マグロ / アスパラガス / のり


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