Subject   : 赤外線センサ(infrared ray sensor)

カテゴリー : デバイス > センサ


 赤外線センサ(infrared ray sensor)
赤外線センサとは、赤外領域の光を受光し電気信号に変換して, 必要な情報を取り出して応用する技術。人間の視覚を刺激しないでものを見られる、対象物の温度を遠くから非接触で瞬時に測定できる特徴を持つ。

 赤外線センサは、可視のセンサでは検知できないいくつかの特徴を持っている。その第1は、人間の視覚を刺激しないでものを見ることができることであり、第2は対象物の温度を遠方から非接触で瞬時に測定できることである。

近赤外の領域(0.7〜3μm)は、赤外線受光素子として汎用になっている半導体のシリコンやゲルマニウムが使用でき、また探査用の赤外光源も手近に入手でき、小形の発光ダイオードや半導体レーザが用いられている。中赤外の領域(3〜6μm)は数100K以上の高温物体から放射される赤外線の領域で、受光素子には半導体のインジウムアンチモンInSbが用いられる。遠赤外の領域遠赤外(6〜15μm)は哺乳類の体温から輻射される赤外線の領域で、水銀Hg系の半導体素子が研究開発されている。

素子温度の上昇によって変化する電気的性質を検知する熱型赤外線センサと、光エネルギーによって起こる電気現象を検知する量子型赤外線センサの2種類がある。

 ● 熱型赤外線センサ 
熱型赤外線センサとは、赤外線を受光して熱によってセンサが温められ、素子温度の上昇によって変化する電気的性質を検知する赤外線センサの一つ。感度、応答速度は低いが、波長帯域が広く常温で使えるのが特徴。 熱型赤外線センサには、熱起電力効果を原理とした サーモパイル、焦電センサのPZT、温度変化による電気抵抗の変化のサーミスタ、ボロメータなどがある。

 ● 量子型赤外線センサ(Quantum type infrared ray sensor) 
量子型赤外線センサとは、光エネルギーによって起こる電気現象を検知する赤外線センサの一つ。 検出感度が高く、応答速度に優れ、熱型赤外線センサより100〜1000倍の検出能力を持つが、動作温度が低いために冷却する必要がある。主な量子型赤外線センサにはフォトダイオードやフォトトランジスタ、フォトICなどがある。
 ⇒ センサの種類
 ⇒ 赤外線(infrared radiation)

[メニューへ戻る]  [HOMEへ戻る]  [前のページに戻る]