Subject  : 隠線と隠面

カテゴリー: 画像処理


 隠線
 3次元立体を表示する方法の1つに、立体の全ての稜線を描く方法があります。これは、コンピュータにとって非常に処理しやすい方法です。

例えば、直方体を描くとどのような向きになっているかが特定できません。そこで、視点から見て、物体の裏側にあって、本来見えていない直線を『隠線』と呼び、この隠線を消去することを考えます。消去するといっても稜線自体を消滅させるのではなく、見た目のうえで見えなくするだけです。全ての稜線を描画する方法では、物体を一意に識別できないことがわかります。

● 隠線消去
『隠線』を表示しないことを『隠線消去』と呼びます。

全ての面の法線ベクトルを求め、視線とのなす角度を調べる。 この角度が鈍角なら、その面を隠面とする。 稜線について、その稜線を挟む2つの面が隠面であるかを調べる。 ともに隠面なら、その稜線は隠線であるので、表示しない。 それ以外なら、隠線ではないので表示する。 2の手順が、全ての稜線で調べ終わった時、隠線以外の稜線だけが描画されているはずです。
 隠面
視点から見て裏側にあって見えない稜線を『隠線』と呼ぶように、裏側にあって見えない面を『隠面』と呼びます。 面から視点に向かう直線を視線と呼び、面に垂直な方向を法線と呼びますが、この視線と法線との角度から隠面の判定ができます。視線と法線のなす角が、鋭角(90゜より小さい)なら表側の面となり、鈍角(90゜より大きい)ならば裏側の面、つまり隠面となります。
 ⇒ 境界表現とCSG表現

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