Subject   : にんにく

カテゴリー  : その他  


 にんにく(garlic(英) ail(仏) Knoblauch(独) aglio(伊) )
 ユリ科 ネギ属で、原産地は、中央アジアと言われてます。歴史も非常に古く、 古代エジプト、ギリシャの時代から栽培されていて、ピラミッドを建てた 労働者たちの強壮剤として使われていたということが、ピラミッドの 壁画からも判明しています。また、ツタンカーメンのお墓の中からも 乾燥したニンニクが発見されています。
日本には古代中国から伝わったとされており、中国の数々の医学書、薬物書に登場している。日本での歴史も古く、国内最古の歴史書「古事記」(712年)に記述されている。 大蒜(おおびる)と呼ばれていた。

【薬効・効用】
にんにくの独特のにおいは、アリシン によるものです。アリシンは、風邪や気管支炎の原因となる連鎖菌、ブドウ球菌を殺す強い抗菌力がある。 ビタミンB1の吸収を高め、エネルギーを産出することにより、疲労が回復され、脳も活性する。アリシンを熱するとできるアホエンは、強い抗血栓作用やコレステロール抑制作用がある。血液をサラサラにして流れをよくする働きがある。 スコルジニンという要素も含み新陳代謝を促進し、 血行をよくする働きがあるので、冷え性、心臓病、動脈硬化、食欲不振によい。
ニンニクに含まれるイオウ化合物(ジアリルスルフィドやアリメチルスルフィド)には、発がん物質の 毒性を消す解毒酵素のはたらきを活性化したり、活性酸素を除去する抗酸化 作用があります。
また、ニンニクに含まれるミネラル「セレン」や「ゲルマニウム」にも、抗酸化作用がある。Gamma-glutamyl-Se-methylselenocysteine (GGMSC)は、以前からがん予防物質として報告されているSe-methylselenocysteine (MSC)と同様に、強力ながん予防効果があることが最近報告されています。さらに、ニンニクに多く含まれるセレニウム化合物には血管新生阻害作用も報告されています。
大腸を刺激して便秘や下痢などを改善する整腸作用がある。また、胃の粘膜を 刺激して胃液の分泌を促し、消化を助ける作用も。

【種類・品種】
 肉食を取り入れたことによって、戦後、香辛料として定着したニンニク。 日本では、東北の寒地種と関東以西の暖地種があり、寒地種は、青森の福地ホワイトや千葉の千葉大球。暖地種には、佐賀大ニンニク、熊本・阿蘇産「嘉定種」などがある。 青森の福地ホワイトは、結球が大きく、鱗片も6個と少なく使いやすいので人気が高い。
生産量が最も多いのは、中国。 韓国でも、キムチに欠かせないニンニクの消費量は多い。瑞山(そうさん)のニンニクは有名で、品質も高い。瑞山ニンニクはピンク系で辛味が少ないのが特徴。 中国、韓国についで、生産量の多いインド。代表料理のカレーにニンニクを入れる。 
イタリア料理。パスタ、ピザには、欠かせません。イタリア国内で扱われるニンニクは、「モンティチェリ産」が多い。

 体によいからと言っても、効力が強いので、食べ方にも注意が必要!生なら1日1片。加熱したものでも2〜3片が適量。食べ過ぎると貧血のもとになる。高血圧や子供は半分以下の量が目安。また、空腹時に生で食べると、胃の粘膜を傷つけ、胃痛になってしまう。長期間、生で食べると、腸内の必要な細菌類の繁殖も抑えてしまう。疲労、風邪のひきかけの時の生ニンニク1片は、効果を発揮する。

● にんにくの芽
「ニンニクの芽」と呼ばれているが、芽ではなく茎です。
ニンニクの花茎を若いうちに切ったもので中国では古くから食べられている。鱗茎(球)の生育をよくするために、切り取られるが、無駄にせず食用にしたのが始まりといわれている。ニンニクのほのかな香りと甘み、シャキッ!とした歯ざわりが特徴。現在は、専用品種もあり、日本でも促成栽培されている。炒め物(レバニラ炒)やゆでてサラダや和え物にむく。

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