Subject   : エネルギーの種類と単位

カテゴリー  : 学びの館 > 物理 


 エネルギーの種類と単位
 エネルギーとは、物理的な仕事ができる能力の総称であり、いろいろな種類がある。高い所にある物はエネルギーを持っている。燃える物は酸化するとき熱を出す。これもエネルギーである。エネルギーは他のエネルギーに形を変えることができるが、無からエネルギーを作ることはできない。

動物が生きていくためにはエネルギーが必要である。食物を消化し、蓄えたエネルギー源を呼吸による酸素で酸化させ、これをエネルギーとして生活している。動物の採る食物の基は植物である。植物は葉緑素の働きで、空気中の二酸化炭素ガスと、根から吸い上げた水を太陽の光で合成し炭水化物とすることができる。人間は食物からのエネルギーだけでなく、火を発見し、植物を燃やして得られるエネルギーを巧く使って生活を改善してきた。 18世紀の終わり頃、蒸気機関が発明され、石炭が動力源(エネルギー源)として使われるようになると人間の暮らしは一変した。間もなく電気が発見され、内燃機関が発明された。今までの再生可能エネルギーに頼っていた人間のエネルギーの主流は化石燃料に移っていった。文明を勝ち取った人間はエネルギーなくしては何もできないが、エネルギーさえあれば相当のことができるようになった。一人当たりのエネルギー消費量は急速に伸び、それと共に人口も増加の一途をたどった。この相乗効果により化石燃料の消費量は加速度的に増加した。

■ エネルギーの種類
 高い所にある物は、地上にあるものに比べより多くの仕事ができる可能性を持っている。これを位置エネルギーと呼ぶ。スピードを出して走っている自動車は運動のエネルギーを持っている。燃える物質はお湯を沸かすことによりタービンを回すことができる。従って高温な物質は熱エネルギーを持っている。燃焼に限らず化学変化に際し熱をだすものもある。これを化学エネルギーと呼んでいる。電気はいろいろな仕事ができるので電気エネルギーと呼んでいる。光や電波もエネルギーを持っており電磁波エネルギーと呼んでいる。
 高い所の水が水車を回して電気を起こすように、エネルギーは互いに変換することができる。しかし、変換する際にエネルギーが全て変換できるわけではなく、多くが熱や音などになって失われる。この変換の程度を示すものが効率である。水力発電などの効率は95%以上にも達するが、蒸気機関などは30%にも達しない。
 エネルギーでもう一つ忘れてはならないものに原子力エネルギーがある。今から100年程前アインシュタインにより相対性原理が発見(1905)され、質量もエネルギーになりうることが予言された。その後間もなく原子力発電*が実用化されるようになりました。

■ エネルギーの単位
単位を国際的に統一しようという動きがあり、日本ではこの国際単位(SI単位)を積極的に受け入れることにした。SI単位は合理的に決められているが直感的には分りにくいものが多い。
エネルギーの単位は仕事の単位と同じ、ジュール:Jで表わす。仕事とは、ある力でどれだけ動かしたかを示し、1ジュールは1J=1N・mである。  力の単位ニュートン:Nは単位質量を持った物体に加速度を与えることで定義される。(1Nは1kgの物体に1m/s2の加速度を与える力) エネルギーの単位として以前は重力単位も使われていた。物体を重力に抗して持ち上げる仕事で定義し、1kgの物体を1mの高さに持ち上げる仕事が1kg・mである。(1kg・m≒9.8J)(Nは感覚的に分りにくい、1気圧は約101,300N/m2=1013ヘクトパスカルである)。
熱量の単位も仕事の単位と同じくジュール:Jで表わす。
 食品の熱量の単位としてkcalを使うことも認められている。1calは1gの水を1℃温めるのに相当する熱量である。1,000cal=1kcal≒4,186Jである。
 燃料の持っているエネルギーも本来はJで表わすことになっている。しかし、感覚的に分りにくいので慣用的に石油換算で表わされることが多い。
 石油1t≒石炭1.5t≒天然ガス1,100m3≒1,000万kcal≒1.16万kWh=420億Jに相当する。(よく使われるバレルでいうと、7.3バレルが約1tである)
 単位時間当たりどれだけの仕事をするかを動力と呼ぶ。これをワット:Wで表わす。1W=1J/sである。
電力の単位ワット:Wは動力の単位と同じで、電流(アンペア:I)と電圧(ボルト:V)の積として、W=I×Vとして計算できる。1Wの電力を1秒流せば1Jのエネルギーを使ったことになる。慣用的に時間の単位として時間:hを用い動力の単位もkW=1,000Wを用いてkWhで表すのが一般的である。1kWh=360万Jである。(

 ⇒ 新エネルギー
 ⇒ エネルギー代謝と二次代謝

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