Subject : グリコヘモグロビン
カテゴリー : 学術情報 > 生化学
グリコヘモグロビン
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グリコヘモグロビンとは、血色素である
ヘモグロビンに、ブドウ糖(グリコース)が
結合したものをいいます。
高血糖状態が長期間続くと、血管内の余分なブドウ糖は体内の蛋白と結合します。この際、赤血球の蛋白であるヘモグロビン(Hb)とブドウ糖が結合したものがグリコヘモグロビンです。このグリコヘモグロビンには何種類かあり、糖尿病と密接な関係を有するものが、HbA1cです。
ヘモグロビンは赤血球の中に大量に存在する蛋白で、身体の隅々まで酸素を運搬する役割を担っております。赤血球の寿命はおよそ120日(4ヶ月)といわれています。赤血球はこの間ずっと体内を巡って、血管内のブドウ糖と少しずつ結びつきます。高血糖すなわち余っている糖が多ければ多いほど結びつきが増えグリコヘモグロビン(HbA1c)も多くなるわけです。したがって血液中のHbA1c値は、赤血球の寿命の半分くらいにあたる時期の血糖値の平均を反映します。すなわち外来で血液検査をすると、その日から1〜2ヶ月前の血糖の状態を推定できることになります。
正常値は、4.3〜5.8%で、6.5%以上であればほぼ糖尿病と判断して良いことになっています。
糖尿病の診断は、それ以上の血糖値が維持されると、糖尿病合併症、とりわけ網膜症の出現する可能性が高くなる値をもとに設定されています。新基準では、空腹時の血糖値が従来の140mg/dl以上から126mg/dl以上に引き下げられ、75g糖負荷試験の2時間値200mg/dl以上と併せて糖尿病型としています。
血糖値と同様に基準値より高い場合、主に糖尿病、他に急性膵炎、膵癌、甲状腺機能亢進症などによる二次性の糖尿病。低い場合はインスリンノーマ、副腎皮質機能低下症など。
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代表的な酵素
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