Subject  : 活性酸素

カテゴリー: 健康・医療情報/その他/ 話題のことば


 最近『活性酸素』という言葉が良く聞かれますが?
 活性酸素は、普通の酸素から出来る反応性の高い分子で、酸化力が強く、 化学反応を起こしやすい物です。
 その為細胞を傷つけたり、過酸化脂質を作ったりして、動脈硬化や組織の 炎症を起こす原因に成ります。また、遺伝子にも傷を付け、発ガンや 先天性異常の原因に成っている事も指摘されています。
 活性酸素にはタイプの異なるものがあって、次の4種類のものがあります。反応力の強い順番に、「スーパーオキシドラジカル」・「過酸化水素」・「一重項酸素」・「ヒドロキシルラジカル」の4種類です。脂肪分が酸化した「過酸化脂質」も他の物質から電子を奪って酸化させるという意味で、活性酸素の仲間として数えられる事があります。

一般に活性酸素とフリーラジカルは混同されることが多いが、活性酸素にはフリーラジカルとそうでないものがある。スーパーオキシドアニオンラジカルやヒドロキシラジカルはフリーラジカルである。過酸化水素や一重項酸素はフリーラジカルではない。広義の活性酸素には一酸化窒素、二酸化窒素、オゾン、過酸化脂質などがある。

最近、にわかに新聞や雑誌などでこの活性酸素が取り上げられ 、現実に老化や疾病の原因となつている事が明らかになって来ました。

 活性酸素はどうして発生して悪さをするのでしょう?
 ウィルス、細菌、食品添加物、農薬に汚染された食物、薬などの化学物質、 車の排気ガス(NOxDEP )、紫外線、ストレス、 タバコ、その他たくさんの原因で大量の活性酸素が体内で発生しています。

活性酸素が体内で多量発生すると

  • 組織細胞が攻撃を受けて弱る→老化
  • 遺伝子に傷が付く
  • アレルギー反応を起こす
  • 炎症を起こす
  • 過酸化脂質を作る→動脈硬化症の原因
  • 潰瘍、ポリープなどを作る
  • ホルモンのバランスを崩す

 活性酸素の害を防ぐにはどのようにしたら良いのでしょう?
 体の中で活性酸素を中和する働きを強化させることです。ビタミンE、 ビタミンC、ビタミンAなどが抗酸化物質として働きます。また緑茶、 ゴマ、緑黄色野菜にも抗酸化物質が含まれているそうです。

 動物も植物も、すべて生体内でSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ) という酵素を造って活性酸素の害から身を守っています。
活性酸素が発生しても、それに見合う分だけ、このSODが造られていれば特に 問題はありませんが、現代社会は活性酸素を発生させる原因に満ちているので、 SODの生産が間に合わない事があります。 そんな時に引き起こされるのがガンなどに代表される現代病なのです。


 ⇒ 抗酸化物質と酵素

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