Subject   : ヘテロ多糖と多糖の機能

カテゴリー  : 学術情報 > 生化学


 ヘテロ多糖と多糖
 二種以上の単糖類から成る多糖。寒天のアガロース,コンブの アルギン酸, グルコサミノグリカン(グリコサミノグリカン)など。 これらのいくつかはアミノ糖を含んでいる。 アミノ酸を含む多糖の総称で動物性粘性物質の事をムコ多糖といいます。 主なムコ多糖にはヒアルロン酸とコンドロイチンがあり、細胞と繊維成分の間を埋めている糖分(結合組織の基質成分)として広く生体内に分布しています。

種類 メモ
アガロース 寒天
アルギン酸 コンブ
コンドロイチン硫酸
デルマタン硫酸 ウロン酸のイズロン酸(IdoA)に、アミノ糖のN-アセチルガラクトサミン(GalNAc)が結合した、IdoA-GalNAcの基本構造から構成
ヘパリン
heparin
ウロン酸のグルクロン酸(glucuronic acid:GlcUA)、又は、イズロン酸(IdoA)に、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)が結合
ケラタン硫酸
keratan sulfate
ガラクトース(Gal:β-ガラクトース)に、N-アセチルグルコサミン(GlcNAc)が結合した、Gal-GlcNAcの基本構造(繰り返し単位)から、構成されている
ヒアルロン酸
hyaluronic acid
ウロン酸のグルクロン酸(glucuronic acid:GlcUA)に、アミノ糖(ヘキソアミン)のN-アセチルグルコサミン(N-acetyl-D-glucosamine:D-GlcNAc)が結合した、GlcUA-GlcNAcの基本構造から、構成されている。

■ グリコサミノグリカン(glyocosaminoglucan:GAG)
グリコサミノグリカン(glyocosaminoglucan:GAG)は、ウロン酸(GlcUA、IdoA)、又は、ガラクトース(Gal)が、アミノ糖(注1、GlcNAc、GalNAc、など)と結合した二糖構造が、繰り返して構成される酸性ムコ多糖。  グリコサミノグリカンは、糖鎖として、コア蛋白(コアプロテイン)に結合している。
ヒアルロン酸  GlcUAβ1-3GlcNAc、ケラタン硫酸  Galβ1-4GlcNAc、コンドロイチン硫酸  GlcUAβ1-3GalNAc、デルマタン硫酸などがある。

■ 多糖の機能
機能分類 元素
貯蔵物質 デンプン、グリコーゲン、寒天、イヌリン、マンナン
生体構築 セルロース、ヘミセルロース、キチン、ペクチン、アルギン酸、
コンドロイチン硫酸、ペプチドグリカン
生体防御 ヒアルロン酸、リポ多糖、血液型物質


 ⇒ 炭水化物(糖質)

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